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2023/04/16 19:48
日本大種牡馬列伝その7【アローエクスプレス】
直系父系が続かず、欧米のホースマンから「日本は種牡馬の墓場」と揶揄されていた1960〜1980年代、唯一列強の輸入種牡馬に対抗し、1980年・81年に全日本チャンピオンサイアーに輝いた「内国産種牡馬の救世主」です。
デビュー前から破格の調教時計を叩き出し、「関東のエース」としてクラシック戦線に臨みましたが、「関西のエース」「幻の3冠馬」タニノムーティエの前に皐月賞・ダービーとも敗れ去り、無念の涙を飲みました。
しかしながら当時の関係者の間では、その立派な馬格・卓越したスピード能力に対する評価は極めて高く、大きな期待と共にスタリオン入りしました。
その期待に違わず、初年度産駒から桜花賞・オークスを連覇したテイタニヤを出し、その後も優れたスピード能力と一瞬の切れ味、抜群の勝負根性を持った良駒を輩出、上記の通り、強敵テスコボーイを退けチャンピオンサイアーにまで昇り詰めました。
父は現在も米国を中心としてその直系父系が継続しているグレイソヴリン系の快速馬スパニッシュイクスプレス、母は歴史に残る名繁殖牝馬ソーダストリームと言う良血で、直系父系としては、シービークロス〜タマモクロスやトニービンと同系で、日本生産界に大いなる貢献を残している系統と言えます。
今後もインディアンチャーリー〜アンクルモー辺りの系統から、活躍馬が飛び出してくるかもしれません。
この馬のオーナーは、日本オーナーの中で、馬名命名の最高の名人・マイスターと言える伊達秀和氏ですが、アローの父のスパニッシュイクスプレスが早世した事もあり、彼の子供達には、出来るだけ彼を彷彿とさせる名前を付ける事にしていたそうです。
シンプルでストレートですが、
「アローエクスプレス」、
センスの良さがキラリと光る、名馬に成るべくして成ったと言える、良い名前ですね。
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かぎしっぽさん
アローはパーソロンやノーザンテースト以上に典型的なフィリーサイアー(filly sire)でしたね。
代表産駒(クラシック馬)はほぼ牝馬に集中していますしね。
親父のスパニッシュイクスプレスもそうだったと思います。
牡馬で一番面白かったのはダービー3着の二ホンピロマーチだったでしょう。
母系もスターロッチの直系の良血でしたし。
繁殖に恵まれなかったので、殆ど成果は残せませんでしたが。 -
かぎしっぽさん
×バンブービギン
〇バンブーアトラス
訂正:正しくはバンブービギンの父であるバンブーアトラスでした(^^; -
かぎしっぽさん
アローエクスプレスは牡馬に活躍馬が少なかった印象で、後継もリードワンダーは覚えていますが他に居ましたか?
馬体からはパワーとスピードが感じられ、今のスピード、瞬発力とは違いますが流石は良いお馬さんですね。
母系も少し見てみましたが、バンブービギンも同牝系でした。
今は燻っている父系に中興の祖が出現することを願っています。 -
かぎしっぽさんがファイト!と言っています。
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かぎしっぽさんがいいね!と言っています。
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スダピンボールさんがいいね!と言っています。
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アローが内国産種牡馬冷遇時代の壁をぶち破った種牡馬なら、キタサンブラックは日本産種牡馬が欧米の生産界の壁をぶち破る大種牡馬になるかもしれません。
とにかく、彼の産駒はその破壊力が今までの内国産種牡馬とは違い、そのヒトケタ上を行っている様な気がしています。
イクイノックスやソールオリエンスのBMSを見ると、ND系との相性も抜群の様ですし、世界の壁を打ち破る馬が今後も続々と登場してくる様な気がしています。
キタサンブラックのBMSがテスコボーイ系サクラバクシンオーと言うのも大変感慨深いモノがありますね!!