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2016/12/12 10:49
朝日杯FSとホープフルS
今週は牡馬2歳チャンピオンを決める朝日杯FSが行われます。実際は混合戦(牡・牝)で、牝馬でも出走できます。今年は牝馬のミスエルテが出走予定です。他に牝馬のビーカーリーの登録があります。したがって、正確には2歳チャンピオンを決めるレースと言えます。
ただし、来週の有馬記念当日にホープフルSという2歳(牡牝)G2のレースがあります。中山2000mで、皐月賞と同じコースで行われます。これは来年のクラシックを目指す2歳馬のためのレースで、2013年までOPとして実施されていましたが、2014年からG2に格上げされて行われるようになりました。同時に朝日杯が中山から阪神に変更されたのです。
ところで、朝日杯はG1で1着賞金が7000万円なのに対して、ホープフルSはG2なのに1着賞金が6700万円もつきます。G1とほぼ同じレベルです。同じG2の京王杯2歳Sやデイリー杯2歳Sが3800万円なのに対してかなり高い設定です。これはホープフルSを将来G1に格上げしたいからなのです。つまり、JRAはクラシックを目指す中距離馬はホープフルSへ、1600m以下のマイラー・スプリンターは朝日杯へ集まるということを目指しているのです。
国際基準のレースの格を決めるのはICSC(国際セリ名簿基準委員会)で、過去3年の実績をもとに審査されて、それで認められると正式にG1を名乗ることができます。したがって、ホープフルSは、今年で新設3年目なので、今年を含めて過去3年のレース実績で来年からG1に昇格する予定です。これによって同じ日に有馬記念と合わせてG1が2レース行われることになります。
ただ、来年G1に昇格しても、関西の有力馬がホープフルSに集結するかどうかは疑問です。皐月賞と同じ舞台のG1レースには魅力がありますが、やはり遠征の負担がのしかかります。少し距離は短いですが、関西で行われる朝日杯への出走を選択する中距離の有力馬がいるはずです。したがって、ホープフルSはG1に昇格しても関東馬中心のレースに留まるというのが私の予測です。
それでは、ホープフルSを、関西のクラシック有力候補が集まるレースにするためにはどうしたらいいのでしょうか。それは、朝日杯の距離を1600mから1400mの短縮することです。1600mというのは中距離2歳馬にとっては年齢的に十分適距離なのです。それを1400mに短縮すると、調教師もさすがに少し距離が短いと感じて、それなら仕方ないから関東に遠征してホープフルSを使おうと考えると思います。逆に今まで1600mがどうも長すぎると思っていた2歳馬たちには都合が良いG1レースができたということになります。
日本には1400m、1800mのG1レースが無いんですよね。朝日杯を1400mに短縮すれば、1400mにG1レースができることになります。そうすれば残るは1800mになります。来年から大阪杯(阪神)がG1に格上げされますが、距離は2000mなんですよね。惜しかったですね。1800mにすればいいのにと思ってしまいます。


