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2012/10/27 10:02
天皇の競馬ご観戦
「天皇」という言葉にはすでに尊敬の意味が込められているので「陛下」を付けなくとも失礼にはあたらないと思っている。もし間違っていたらご指摘いただきたい。
さて、勝利騎手が天皇に向かって最敬礼をすることが恒例になっているが、それは義務ではない。最敬礼をしなくとも失礼とは言えないと思う。また、外人騎手が勝つのを好まない方もいるようだが、騎手の国籍は関係ないだろう。
昭和天皇が大相撲がお好きで、よく大相撲観戦をなさっていた。これはご本人の意向が強いと思った。対照的にプロ野球観戦は、私の記憶が正しければ、伝説の巨人・阪神戦の1試合のみである。間違っていたらご指摘いただきたい。これはご本人の希望ではなく、プロ野球関係者の強い要請によるものだろう。
今回の天皇のご観戦はどちらかと言うとご本人のご要望ではなく、JRA関係者の要請によって実現したものだろう。前回のご観戦から7年が経っている。天皇は非常にご多忙で、最近大病を患い外科手術をなさった。今回のご観戦では、ご公務というより、優駿と優秀な騎手たちの最高のレースを楽しんでいただきたい。
本来、競馬は「キングオブスポーツ」と呼ばれ、王様のスポーツ、つまりロイヤルスポーツなのである。近代競馬はイギリスで発達し、王族や貴族が中心となって行われてきた。イギリスの王は競馬を頻繁に観戦するし馬券も購入する。
日本でも東京優駿(日本ダービー)は優秀な軍馬を育成する目的で行われてきたのだ。明治維新の富国強兵策の一環として軍馬の質の向上は必要事項だった。実際日露戦争では多くの軍馬が朝鮮・満州などで活躍した。
それは遠い昔のことで、現代は完全に庶民のスポーツ(ギャンブル)となって発展している。しかし、もともとは王族・皇族・貴族のスポーツであったという歴史がある。