5961件のひとこと日記があります。
2013/10/22 10:27
波乱の天皇賞(秋)、2008年ウオッカ
天皇賞(秋)は数々の波乱を生み出して来ましたが、その中の1つに2008年のウオッカが勝ったレースがあります。1着が1番人気のウオッカ、2着が2番人気のダイワスカーレット、3着が3番人気のディープスカイと、馬券的には非常に堅い結果でしたが、私はこのレースは波乱のレースだったと今でも思っています。
何が波乱かと言うと、ダイワスカーレットが負けたということです。ダイワスカーレットは好スタートからいつものように先頭に出ますが、いつもはそこで安藤騎手の指示に従ってペースを落とすのですが、この日は騎手が手綱を引いてもお構いなしにどんどん飛ばします。前半1000通過が58.7秒のハイペースになってしまいました。
ダイワスカーレットは前年、桜花賞と秋華賞でダービー馬のウオッカを破り、有馬記念でも中山の鬼と言われたマツリダゴッホには遅れを取りましたが2着に入り、翌年はさらに成長して最強馬(当時、ダイワスカーレットとウオッカの最強馬論争はとても激しく、今でも結論は出ていませんが、個人的には能力ではダイワスカーレットが上回っていたと思います)として、4歳を迎えます。しかし、4月6日の大阪杯を勝った後に体調不良で休養に入り、この天皇賞は7か月ぶりだったのです。
つまり、ダイワスカーレットが久々のレースで掛かったというのが波乱なのです。もし、ダイワスカーレットが掛からずに、前半平均ペースで走っていたら、このレースはダイワスカーレットの勝利で終わっていたでしょう。
果たしてダイワスカーレットは掛かってしまい、前半ハイペースで飛ばしてしまいました。普通ならゴール前で力尽きて、下手をすれば複勝圏(3着以内)を外す恐れもありました。しかし、実際は最後の直線でも粘り、残り200mでウオッカとディープスカイに並ばれても粘り、いったんウオッカに差されますが、そこから差し返して、そこに後方で脚を溜めていたカンパニーとエアシェイディも加わり、5頭一団となってゴールになだれ込みました。
結果はダイワスカーレットとウオッカが先頭でほぼ並んでゴール板を駆け抜けました。写真判定の末、数センチの差でウオッカが1着となりました。1:57.2は、それまでの記録を0.8秒も上回る新記録となりました。
ダイワスカーレットは心肺能力と筋力がとても優れていて、そのスピードのために、骨や関節が故障しがちで、続けてレースが使えなかったために、実績ではウオッカには及びませんが、非常に強い馬だったと思います。そんな強い馬が負けたのだから、このレースは波乱だったと言えるのではないでしょうか。
ちなみに、このときの優勝確率は、ダイワスカーレット30%、ウオッカ30%、ディープスカイ26%でした。ダイワスカーレットは7か月ぶりのレースで大きく減点、ウオッカは14番枠で少し減点、ディープスカイは2番枠で少し加点した結果です。ちなみに、私の予想は、◎ウオッカ、○ダイワスカーレット、▲ディープスカイでした。