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2014/10/07 16:18
しつこいようですが、凱旋門賞回顧
馬の凡走をすべて騎手のせいにするのはいけませんが、騎手の騎乗内容を批判することは必要だと思います。その声はきっと騎手本人に届くはずです。「ファンは俺の騎乗内容をよく見ている、下手な騎乗は許されない、しっかり研究して、うまく乗らないと。」という思いを強くするはずです。ただし、批判するときは、冷静に言葉を選ぶことが大切です。感情的な誹謗中傷はいけません。騎手本人だけではなく、他のファンにも不快感を与えます。
ハープスター陣営(騎手も含む)の戦術にはがっかりしました。おそらく、「後方追走で脚を溜めて、最後の直線で追い込め」というのが基本的な戦略だったと思います。調教師から騎手にそのことが指示されたのでしょう。騎手はその指示を忠実に守って実行したのだと思います。出走馬が20頭の多頭数だったこと、トレヴなどの強豪馬が先行したことなど全く考慮せずに、ただ言われたことを守ったのでしょう。それによって川田騎手は今後もハープスターの騎乗依頼を受けることができます。しかし、その代償は大きいと思います。
ドバイワールドカップでヴィクトワールピサに騎乗したM.デムーロ騎手は、スタートしてしばらくたってからスローペースを感じてポジションを2番手まで上げました。そのまま先行して、最後の直線で逃げ切りを果たしました。ドバイシーマクラシックでジェンティルドンナに騎乗したR.ムーア騎手は最後の直線で2着馬の執拗な進路妨害に耐えて、進路を変更して差し返しました。
このようにレース中にはいろいろなことが起こります。騎手はその際、その場で最善の動きをしなければなりません。場合によっては調教師や馬主の指示と逆のことをしなければいけないときもあります。結果が悪ければ当然次回の騎乗依頼はありません。それがプロの騎手というものです。見習い騎手ではないのです。
出走馬の過去のレース映像を繰り返し見て脚質や実力を知り、ロンシャン競馬場のレース映像を見てコースの特徴を知り、もちろん自分の馬の特徴も知ってた上で勝つための戦略を練る。いくつかの作戦を頭に入れたら、当日のレースではその場の状況に合わせて最善の策を取る。そんな騎手になって欲しいと思います。