それにしても自分の競馬が出来たとかいうの

それにしても自分の競馬が出来たとかいうの、本当にどうかと思いますよ。負けて歴史に名が残るのかと。去年の凱旋門賞6着馬なんて誰も覚えちゃいません。今年の東京優駿6着馬だってよほど詳しい人でないと思い出せないでしょう。馬券買って外れたけど自分の予想が出来たとか言い張る奴がいたらただのバカですからね。なんでも勝負事は勝たないと。感動とかドラマは付加価値にすぎんのですよ。
自分の形を突き詰めるっていうのはたしかにかっこいいです。柔道家が一本背負いにこだわってひたすら背負い投げの練習を繰り返すのなんて、いかにも日本人好みです。感謝の正拳突き10000回とかね。でも、それじゃ勝てない。競馬なんて特に。芝の上を走るっていったって、同じじゃないんだから。勝つためにすべきことはそんなことじゃなくて、研究をすることと訓練をすることですよ。凱旋門賞を本気で勝つつもりなら、ロンシャンを徹底的に研究して、適性のある馬を選び、フランスへいってロンシャンで走ることを想定して徹底的に訓練しないと。そういう長期的な展望、勝つためのビジョンを持つことが当然とされるようになることを、自分の競馬が出来たなんて恥ずかしくて言えないような、真にプロの意識を持った騎手や調教師が大勢現れることを切に願います。