競輪
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2019/08/16 15:36
コラム [No.193] 新潟紀行 その４
スタンド内に戻ると今度はSにマークシートの書き方を教える。
俺「そうそう、この新潟ってのと７R、それから単勝ってトコを塗りつぶして･･･で�ト屬世辰院�1着のところの�イ眦匹襦�あとは金額だいね。100円単位で買えるんだけど、いくらにするん？」
S「100円から買えるんでしたっけ？じゃぁとりあえず最初は500円でいってみます。」
俺はドカンと･･･と言いかけて止めた。まぁちゃんと事前研究してきたわけじゃないし、競馬初心者の後輩との付き合いということもあるし、金額はSと同じくワイド500円1点でまずは様子見。
で、ここから次に馬券購入機でやっと馬券を手にしたSは感慨深く「これが馬券っていうもんすかぁ〜。生まれて初めて手にしましたよ！ていうか、群馬県民なのに俺、競輪も競艇もオートも1回もやったことなくて。そういえばパチンコとかスロットもやったこと無いなあ。」
へーえ。57年間ギャンブルとは無縁だった彼の人生ってどんなものだったのかなぁ、って･･･余計なお世話か(笑)。
するとこの時、SのスマホにLINEが入り、それを見たSが微かに困惑した表情を浮かべたのを俺は見逃さなかった。
俺「何、どしたん？」
S「カミさんからっす。･･･先輩すいません、急で申し訳ないんすけど、今日なるべく早く帰宅して欲しいって。」
あああ〜？何だよ！やっと競馬やり始めたばっかなのに。･･･でもまぁ･･･仕方ねぇか。
俺「そうなんだ。いいよ、んじゃぁこのレースが終わったら、もう帰るべ。」
結果、せっかく新潟競馬の現地まで来ておきながら、たった1レースだけの参戦ってことかよ。でもまぁこれもある意味、良い思い出(?)だいね。
ともかくいよいよ７Rの発走となった。さっきと同じように2人でゴール板の目の前に立ってレースを見る。2400m戦なのでまずゆっくり1周目。各馬が目の前を通り過ぎる。Sは一瞬、あれ？っという表情を浮かべたが、俺が何も言わなくてもすぐに「あぁもう1週走るんだな」と悟ってくれた。
いよいよ２周目の直線。８頭の馬達がゴール板に迫ってくる。Sも、人生初めて買った単勝馬券がさすがに気になる様子で、ナマではまだ見えない距離の時点から��ピンシェルがどの位置にいるのかをターフビジョンで追い始める。
そしてゴール！肉眼でも��エフェクトオンがわずかに勝ち、2着に逃げ粘った芦毛の��ウェディングベールまでは判ったが、俺達の位置(ゴール板前少し左)からだと、2人期待の�イ鬚�わして��パルティアーモが3着に突っ込んだように見えた。
俺「ああぁクッソ〜ダメかぁ。3着�〆垢靴燭い福�」
S「いや先輩、3着わかんねぇっすよ。俺は�イ世隼廚Δ韻鵑鼻�」
するとターフビジョンに映されたゴール前のスローVTRで、�イ�何とか3着に残ったことが確認できた。
俺「おおラッキー･･･いやもとい、そうだよ�イ�馬券圏内外すなんて有り得ねぇ。」
S「はーすげー！先輩さすがっす！いやー競馬って奥深いっすねー！」
わずか1レース、しかも投資金額たったの500円だけではあったが、Sに馬券1点的中の神髄を見せてあげられて、何とか馬券師としての体裁は保てたと思う。
そんなわけで、７Rの換金をしたあと俺たちは急いで新潟競馬場を後にした。帰りはさすがに北陸道〜関越道の高速で群馬まですっ飛ばす。
Sの前橋の自宅に到着したのが午後5時半頃。
S「先輩、今回はいろいろありがとうございました！･･･お礼でお渡ししたいものがあるんで、ちょっと待っててもらえますか？」
俺「あ〜、いいよいいよそんなの。何も要らねぇから！」
S「いえ、カミさんから絶対に先輩に渡しなさいって言われてるんで･･･。すぐ戻ります！」
と、Sは荷物を持って車を降りて玄関に向かう。フフフ。あいつ恐妻家だかんなぁ。
が、家に人のいる気配がない。奥さん、Sに早く帰って来いって言っておきながら、留守にしているのだろうか？
するとS、申し訳なさそうに車に戻ってきた。
S「先輩、申し訳ありません･･･。カミさん今出かけてるみたいなんすけど、俺、家のカギを持ってくるのを忘れちゃって･･･。家に入れないんです･･･。」
俺「はぁ〜？じゃぁ奥さんが戻ってくるまで、外で待ってんの？すぐ戻って来るん？」
S「さっきLINEしたら、今高崎にいるみたいで。･･･あ、先輩、俺は近くのコンビニで時間つぶすから大丈夫っす！」
俺「高崎〜(爆笑)。んじゃご苦労さん！悪いけど俺もう帰るわ。」
（ちなみに帰宅後、たまたま同日桐生でやっていた中学校の同窓会にちゃっかり参加！）
最後までド天然のSであった。
- ロット
- ピンシェル
- エフェクトオン
- ウェディングベール
- パルティアーモ
