884件のひとこと日記があります。
2015/06/07 02:41
知って・観て得する海外レース(week23)
いよいよ、6月に入りました。知って・観て得する海外レースの第23回目です。
今週取り上げるのは、いよいよあと6時間後に迫ったベルモントS(G1)です。何回か取り上げたレースです。しかし、『この年を挙げない訳にはいかない』と思い、取り上げます。
1977年のベルモントS(G1)です。
このレースの勝ち馬は、シアトルスルー[Seattle Slew]です。
『この年を挙げない訳にはいかない』と書いた手前、取り上げた理由は、
(1)アメリカ唯一の『無敗の米クラシック3冠馬』だから
(2)この馬が、日本の競馬シーンを陰で支えた馬である事を知って欲しいから。
(3)種牡馬入り後も、日本のみならず、米国でも系統確立をした馬だから。
(4)3冠馬の中でも、決して出自の良くない『意外性』を知って欲しいから。
です。
これまで、彼以前の米クラシック3冠馬は、1976年まで9頭。(※以後の達成は、Affirmed(1978年)。)その中でも、『唯一無敗の3冠馬』。
血統面は、父は、当時種付け料 約14万円 という安価なボールドリーズニング[Bold Reasoning]。その初年度産駒なのです。
しかし、彼の活躍以降、自国(アメリカ)では、1984年の米リーディングサイアーにも輝く。
後に、エーピーインディ[A.P. Indy](1992年 米年度代表馬)を産み、その彼からも、数多の活躍馬を出し、現在もアメリカ主流系統として継続しています。
日本でも、血統面の恩恵は、あるのです!
父では、
タイキブリザード(1997安田記念(G1))
ダンツシアトル(1995宝塚記念(G1))
のG1馬2頭を出しました。
でも、それ以上に特筆すべきは、6頭の『母父としてのG1馬輩出』です。
シーキングザパール(1998モーリスドゲスト賞(仏G1))
アグネスワールド(1999アベイユドロンシャン賞(仏G1)、2000ジュライC(英G1))
ヒシアケボノ(1995スプリンターズS(G1)/アグネスワールドの兄)
ト?ヨーシアトル(1997東京大賞典(Jpn1))
カワカミプリンセス(2006オークス(G1)、秋華賞(G1))
ネームバリュー(2003 帝王賞(Jpn1))
特に、日本競馬史上初の海外G1優勝馬も、日本競馬唯一の海外2ヶ国G1制覇も、彼(Seattle Slew)の血から生まれたのです。
その彼の出自は、意外にも知られていないと思います。実は、生まれつき右後脚が外向していた為、見栄えが悪かった。
更に、体や顔が大きく、尻尾はポニーのように短く、「醜いアヒルの子」という有り難くないあだ名が付けられていたのです。
1歳時に、生産者はセリ市に出品したが、主催者による審査通過した馬のみが上場される選抜セリ市への出品は認められず、一般セリ市へ出品された。
ここでオーナーによって、たったの17500ドル(約450万円)で落札された。
普通、3冠馬になるほどの良馬なら、それなりに高価な値が付くものだが、ここまで安いとは、正直驚きとさえ言えよう。
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【レース映像】
超貴重な(!)レース映像が、観られます。
当レースでは、『来るなら来い!』と言わんばかりの、『先導宣言』。
最後は、2着に4馬身差を付ける快勝。無敗の3冠達成の瞬間をご覧あれ!
●レース映像URL(英語実況) : https://www.youtube.com/watch?v=xDWwhvVi29Y [Vintage North American Horse Racingのチャンネルより]
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【写真・参考】
下の写真は、彼の銅像です。
●掲載元URL : http://www.thewareaglereader.com/2012/05/seattle-slew-only-undefeated-triple-crown-winner-was-owned-by-auburn-grads/#.VXMg-s_tmko
[thewareaglereader.comのページから。なお、このページには、当レースを勝利した様子を正面から撮影したシーンもあります。]
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スーパーやっちさん
⇒oh…さん、『いいね!』有難うございます。
シアトルスルー[Seattle Slew]は、アメリカ競馬史上でも、指折りの最強馬です。
恐らく、ゲーム等を通じて覚えたと思います。
あと、話は少し変わりますが、アメリカンフェイロー (もとい、アメリカンファラオ)[American Pharoah]の3冠達成が先週ありました。そんな事もあり、この週はこの話題にしました。 -
oh…さんがいいね!と言っています。
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スーパーやっちさん
⇒広瀬北斗さん、コメント有難うございます。
確かに、父と母父の血統成果の違いはありますね。個人的には、
『もし、日本にダートG1昇格が5年近く早かったら』
という状況ならば、もっと父としてG1優勝馬が多く出たのかもと思います。 -
スーパーやっちさん
⇒トキノナミダさん、『いいね!』有難うございます。
この日記の主旨と違いますが、アメリカンファラオ[American Pharaoh]の3冠達成が成りましたね。この時点の記録では、彼と肩を並べましたね。
今後は、BCクラシック(G1)を目指すのでしょう。それにしても、レース発走の前後の歓声の凄さを感じました。
シアトルスルー[Seattle Slew]の3冠達成は、史上唯一の無敗の3冠という事で取り上げました。 -
広瀬北斗さん
父として入るのと,母父として入るのでは,産駒のイメージが異なりますね。
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トキノナミダさんがいいね!と言っています。
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スーパーやっちさん
⇒MP4/4さん、コメント有難うございます。
このサイトのニュースをしましたが、本当に3冠達成馬が出るまでに、37年掛かりました。
3冠を逃した過去の馬は、敗れる度に様々な敗因が出ました。(※ハードな日程等が多く上がりました・・・)
最近は、競馬のスピード化[特に、1990年代以降]が著しいです。
最後の山場と言うべき 3冠目のベルモントS(G1)は、2400m。この距離は、最近の馬は、超一流でも、距離適性を持つ馬が少なくなったと思います。
私は、レースを見てて、1992年の日本ダービー[勝ち馬:ミホノブルボン]を思い出しました。まるで、『俺がレースを支配する!』という主張が強く感じられました。
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スーパーやっちさん
⇒マカさん、いつもコメント・『いいね!』・『ファイト!』有難うございます。
無敗の3冠馬として、
日本:シンボリルドルフ[Symboli Rudorf]・ディープインパクト[Deep Impact]
英国:ニジンスキー[Nijinsky]
を挙げていながら、米国クラシック3冠馬を挙げないのは、『失礼だろう』と常々思っていました。
それだけに今週に取り上げました。あと、アメリカンフェイロー[American Pharoah]・・・改め、アメリカンファラオ[American Pharaoh]が、遂に3冠達成しました。
実況もしていましたが、空白期間 37年・・・本当に長かったです。 -
MP4/4さん
Σ(゚д゚lll)コメント長すぎて、途中で切れちゃいました。
まあとにかく競馬って素晴らしい。どうも失礼しました。 -
MP4/4さん
おはようございます。
三冠という歴史的大偉業。もう何年も惜しいことが続いては、出そうで出なかったことが、とうとう現実になりましたね。
昨年含めて三冠目は何度も待ちわびながら見てましたから、その大変さと重みがすごくよくわかります。
ポイントギヴンがダービーとっていれば。スマーティージョーンズならやってくれる。ビッグブラウンなら間違いない。リアルクワイエットが中でも1番惜しかったかな。
私はここ最近競馬を離れているのですが(特にJRA)
この偉業のために昨晩からドキドキしながらゲートが開くのを待ってました。
レース直後、放心状態でしたが、すぐにアメリカの友人から電話が来ては大絶叫されてすぐに興奮に変わりました。
はは。他人事ながら、これだけのことが現実に起きてみると実感がわかないというのは本当ですね。
この興奮をもっとわかりあいたいということで、スーパーやっちさんの日記にお邪魔させていただ