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2014/12/20 23:51
やっちの重賞回顧録(阪神3歳S(G1))[関西の旧3歳王者決定戦]
実は、今週、もう1つ回顧録を書こうと思います。それは、関西で久しぶりに牡馬・セン馬の2歳(旧3歳)王者を決める状況が生まれました。
実は、以前は、関西にも牡馬・セン馬の2歳(旧3歳)王者を決めるレースがあったのです、それは、阪神3歳S(G1)です。
選んだのは、1987年です。
この年の出走は、10頭。2頭の2歳重賞勝ち馬(ポットナポレオン[小倉3歳S(G3))]・ダイタクロンシャン[デイリー杯3歳S(G2)])が出ていたものの、人気は、1頭の栗色の怪物サッカーボーイに注がれました。前走、もみじS(OPEN)で、何と2着に10馬身差を付ける大楽勝を収めていたこの馬に注目が注がれました。
レースは、メジロワースが出遅れ、アグネスカノーバが好スタートを切った。先頭に立ったアグネスカノーバは、速いペースで後続を引っ張る。直後に、ジンデンボーイ・ポットナポレオンが付けました。
サッカーボーイは、中段にミスターシクレノンらと共に溜める展開で進みました。
直線に入り、逃げ馬のリードが無くなる頃、ジンデンボーイが先頭を目がける・・・その刹那・・・サッカーボーイが先頭に立った。そして・・・阪神競馬場の直線は、彼の独演会と化した。後方で何とか踏ん張る2着争いを尻目に、サッカーボーイは、2着以下に8馬身の差、勝ちタイム1.34.5sのレコードで楽勝したのです。
その走る姿は、まるでファンに無言で、『あんなの相手じゃない!』と叫んでいるかのようでした。
その後、クラシックは獲得できませんでした。しかし、3歳夏(8月)の函館記念(G3)では、1.57.8sの大レコードを樹立。また、3歳秋(11月)のマイルCS(G1)では、2着以下に4馬身差を付ける圧勝を飾りました。(※2年前のJRAのCMで取り上げられました。)
また、彼の血脈は、種牡馬としてナリタトップロード・ヒシミラクルを産みました。母系からは、同馬の全妹[ゴールデンサッシュ]から、ステイゴールドが産まれ、その血から、オルフェーヴル・ドリームジャーニー・ゴールドシップなどの産駒に受け継がれています。
そんな関西の王者決定戦にも、凄まじいレースがあったのです。