skyさんのひとこと日記

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2013/11/05 22:55

天才の「奇策」悲願のVictory～2001年エリザベス女王杯

今週のＧⅠはエリザベス女王杯です。秋華賞が創設されるまでは牝馬三冠の最後のレースとして位置付けられていた長い歴史を持つＧⅠです。

その歴代の勝ち馬は名牝ばかり。

落馬事故により24歳と言う若さで早世した岡潤一郎騎手に導かれた1991年のリンデンリリー。

「ベガはベガでもホクトベガ」が勝利した1993年。

エリザベス女王杯が古馬牝馬に解放された最初の年の勝ち馬になった1996年のダンスパートナー。

父ダンシングブレーヴ譲りの追込みで勝利した1997年のエリモシック。

史上初の連覇を達成した1999年のメジロドーベル。

史上2頭目の連覇を達成した2004年のアドマイヤグルーヴ。

強くて美しい栗毛の女王。2007年のダイワスカーレット。

「行った行った」の大逃走劇。2009年のクィーンスプマンテ。等々

歴代の名レースの中で自分が一番に挙げたいレースが2001年のエリザベス女王杯です。この年の勝ち馬はトゥザヴィクトリー。

現役で活躍中のトゥザグローリーの母であり、現役時代は芝、ダート両方で活躍をした名牝です。

トゥザヴィクトリーは1998年にデビュー。デビュー戦を圧勝すると次走の福寿草特別では惜しくも2着惨敗。

ちなみにこのレースの3着馬は後の菊花賞馬ナリタトップロードで、この時から高いポテンシャルを持っていたことは間違いありませんでした。

彼女の脚質は先行タイプ。道中は前々の位置でレースを運び、最後の直線では早めに先頭に立ちセーフティーリードを保って逃げ切るのが彼女の勝利の方程式でした。

しかしＧⅠではそう上手くは行きません。桜花賞ではプリモディーネに差されて3着に敗れ、続くオークスでは1番人気に推されたもののゴールまで後一歩と言う所でウメノファイバーの末脚に屈し2着。秋華賞では折り合いを欠いて全く競馬にならず13着と大敗しました。

4歳になった翌年からは逃げる競馬をして牝馬重賞を2連勝。その年のエリザベス女王杯では2番人気に推されたものの古馬の壁に跳ね返されてファレノプシスの4着に敗れ、またしてもＧⅠのタイトルには届きませんでした。

5歳になった翌年、トゥザヴィクトリーはフェブラリーＳに出走。初ダートがＧⅠと言う鮮烈なダートデビューを果たします。

芝の時と同じ様に先行してレースを進め初ダートながら3着と大健闘をしました。このフェブラリーＳでの好走がきっかけになりドバイへ遠征。

そしてドバイワールドカップに出走しキャプテンスティーヴの２着に入るという大健闘。最後の直線では「あわや」と思わせる見せ場も作りました。

ドバイで2着と言う手土産を引っ提げて帰国したトゥザヴィクトリーは2年連続でエリザベス女王杯に挑む事になりました。

海外遠征からの帰国初戦と言う事もあって人気は4番人気。1番人気はテイエムオーシャンで2番人気はローズバドでした。

多くの人がトゥザヴィクトリーが逃げるレース展開を予想していたと思います。しかしこの展開予想はレース直後に覆される事となります。

レース開始。鞍上の武豊騎手はファンの度肝を抜く「奇策」を打ちました。

なんとトゥザヴィクトリーを後ろに下げたのです。スタートが悪い馬ではないので出遅れではありません。意図的に豊騎手はトゥザヴィクトリーを後ろに下げ後方からの競馬に変えたのでした。

これは紛れもなく武豊騎手の奇策でした。予想しなかった展開にファンのみならず同じレースを走っていた他の騎手たちも驚いた事と思います。

逃げを打ったのはヤマカツスズラン。レースはヤマカツスズランが逃げを打ったまま最後の直線へ。

後続馬が追い上げてヤマカツスズランを捕まえに行く。その時真ん中から一頭矢の様に飛んできた馬がいました。トゥザヴィクトリーです。

ゴール前は5頭がタイム差無しで横一直線に並ぶ大接戦。トゥザヴィクトリーがクビ差でローズバドを退け勝利。初のＧⅠのタイトルを手にしました。

5頭の着差はハナ、ハナ、クビ、クビ。まさに大激戦でした。この年のエリザベス女王杯について武豊騎手は「（トゥザ）ヴィクトリーに勝たせるにはこれしかないという乗り方をした」と語っています。

事実追い込んだレースはこのエリザベス女王杯だけ。トゥザヴィクトリーはこの年の有馬記念で逃げ粘って3着。あのテイエムオペラオーに唯一先着した牝馬となりました。

明け6歳になった2002年。2年連続となるドバイワールドカップで11着に敗れこのレースを最後に現役を引退。繁殖牝馬として第二の人生を過ごしています。

あのエリ女は何度観ても鳥肌が立ちます。今年のエリザベス女王杯も豪華な顔ぶれになりそうです。

3歳馬が勝つのか、それとも古馬が先輩の意地を見せるのか。楽しみです＾＾

リンデンリリー
ベガ
ホクトベガ
ダンスパートナー
エリモシック
メジロドーベル
アドマイヤグルーヴ
ダイワスカーレット
クィーンスプマンテ
トゥザヴィクトリー
トゥザグローリー
ナリタトップロード
プリモディーネ
ウメノファイバー
ファレノプシス
キャプテンスティーヴ
テイエムオーシャン
ローズバド
ヤマカツスズラン
ヴィクトリー
テイエムオペラオー

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skyさん

みゆきさん
鳥肌が立つような素晴らしいレースなので是非ご覧になって下さい＾＾
「いいね！」を有難うございます。

VS知覚と快楽の螺旋さん
エリ女の実況と言えば馬場アナでしたね。引退されてしまったのが惜しいです。
「ローズバド際どい」は今でも鮮明に覚えています。
月９のドラマは観てました。流石の実名は使えないんだなと感心してみていましたね。

ぼう0508さん
勝ったトゥザヴィクトリーも、一緒にレースを走っていたポイントフラッグやローズバドも今ではお母さんですからね。時の流れを感じます。

ジーナ。ちゃん
司令官が大興奮してたのもわかるでしょ？本当に良いレースだった。
時々「奇策」をする豊さん。今日はハナちゃんをどう導くのかな。
「いいね！」を有難う。

ソーニさん
「いいね！」を有難うございます。

2013/11/10 09:04
ソーニさんがいいね！と言っています。

2013/11/08 09:57
ジーナ。さん

この時は司令官が大興奮で見ていたのを覚えてます。あの頃私はまだUMAOTAになってなかったからなあ。
GCで見ました！この最後の横並び！！！！(≧∇≦*)

この時の豊さん、本に書いているのですが、
「彼女のいい脚を最大限活かすには、後ろから行って、最後に賭けたほうが勝機がある」と思ったそうですね。

会心のレースだったようです(*^_^*)

2013/11/07 23:49
ジーナ。さんがいいね！と言っています。

2013/11/07 23:45
ぼう0508さん

こんばんは(^^)

今、２００１年のエリ女見てきました。
リアルタイムで見ていたはずなのにゾクゾクしましたね。
出走馬も今や母として大活躍している馬もいて…。
懐かしかったです。

2013/11/07 21:54
VS知覚と快楽の螺旋さん

トゥザヴィクトリーでひとつ思い出しました。
2000年の秋、月９に出てましたね。
松嶋菜々子主演の「やまとなでしこ」第７話。2000年の秋、
エリザベス女王杯のステップに選んだ府中牝馬S。フサイチ
エアデール、ウメノファイバー他を４馬身ブッちぎった勇姿が
バッチリ写ってますね。当然ドラマの中の流れなんで塩原アナの
実況も馬名が変わって実況してますが・・・・。
今見ても競馬ファンなら大爆笑モンです(^O^)。ユーチューブで
観れます。ツッコミどころ満載です。

2013/11/07 21:30
みゆきさん

わくわくしながら読まさせていただきました。これから2001年のエリザベス女王杯の動画を探して観ます。

2013/11/07 17:57
みゆきさんがいいね！と言っています。

2013/11/07 17:52
skyさん

たちつてとーるさん
09年のエリ女はしてやったりと言うよりは有力馬はやっちゃいけないレースでしたね。
春天のイングランディーレを彷彿させるレースでしたね。

ぼう0508さん
「いいね！」を有難うございます。

マロンヘアさん
「いいね！」を有難うございます。

チッキーさん
初めまして。ヴィクの子供に乗られたのですか？羨ましいです。強くて美しいお母さんでしたよ。トゥザヴィクトリーは。
「いいね！」を有難うございます。

ハルソルさん
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みるくさん
「いいね！」を有難うございます。

ルージュの夢さん
横一線に並ぶレースと言うのは見応えがあって感動しますね。
「いいね！」を有難うございます。

ユイエルさん
「いいね！」を有難うございます。

2013/11/06 22:26
VS知覚と快楽の螺旋さんがいいね！と言っています。

2013/11/06 22:25

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