競輪
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2015/03/13 23:52
ターフに別れ・・・最後のkiss〜2009年中山牝馬Ｓ
今週は阪神競馬場ではフィリーズレビューが行われますが中山競馬場では中山牝馬Ｓが行われます。
フィリーズレビューが少女たちの戦いなら中山牝馬Ｓはベテランのお姉さんたちのレース。そして引退レースとしてこのレースに臨む牝馬も多いのが特徴です。
2009年。この年の中山牝馬Ｓにもラストランを迎える牝馬が数頭出走しました。そしてこの年の中山牝馬Ｓで有終の美を飾ったのはキストゥヘヴンでした。
キストゥヘヴンは2003年生まれのアドマイヤベガ産駒の牝馬。しかし彼女が誕生した1年後父アドマイヤベガが急逝。2004年の北海道オータムセール1歳馬市場で彼女を購入したのは社台の吉田勝己氏でした。
970万円で彼女を落札した勝己氏は、「天国にいる父・アドマイヤベガと母父・ノーザンテーストに（キスが）届くように」と言う願いを込めてキストゥヘヴン（天国へのキス）と言う名前を彼女に付けました。
2年後の2006年、彼女は桜花賞を勝ち名前の通り天国の父へ勝利のキスを届けました。
桜花賞から3年後の2009年。彼女は中山牝馬Ｓを最後にターフを去る事となりました。この年の中山牝馬Ｓは個人的に強い思い入れがあり出走メンバー、馬場、枠順に関係なくキストゥヘヴンを応援すると自分は決めていました。
何故かと言うとアドマイヤキッスの存在があったからです。アドマイヤキッスはキストゥヘヴンと同世代。桜花賞ではキストゥヘヴンと優勝を争った桜花賞2着馬でした。
そして2頭はクラシック全てに出走し古馬になってからもヴィクトリアマイル、エリザベス女王杯、京都牝馬Ｓと共に出走する事3回。2頭は互いに良き好敵手でした。
出走するレースは違えど同じ年齢を重ねて行った2頭の牝馬。しかし2008年アドマイヤキッスがヴィクトリアマイルの調教中に骨折。5歳と言う若さで天国へ旅立ってしまいました。
きっと存命していたらライバルの引退に花を添えるべく中山牝馬Ｓに出走して居た筈・・・そんな思いからキストゥヘヴンには絶対に勝って欲しいと思っていました。
ラストランの彼女のエスコート役は横山典騎手。馬に負担を掛けない騎乗をする騎手。そして中山も得意で意表を突く騎乗でファンをあっと言わせる騎手。自分は最高のエスコート役だと安心しました。
稍重の中山競馬場。彼女は1歳年下のＧ�鞠�ピンクカメオを連れて見事に1着でゴール。有終の美を飾ったのでした。
キストゥヘヴンからすべての競馬ファンへ別れのkiss。そしてこの勝利は天国のアドマイヤキッスにも届いていたと思います。
いつの時代にも名馬には必ず良き好敵手が居ました。キストゥヘヴンとアドマイヤキッスも互いの強さを認め合う良き好敵手だったと思います。
今年の中山牝馬Ｓにもラストランを迎える牝馬が出走します。ぜひ注目して頂きたいのはアイスフォーリスです。最近話題のユキンコ嬢にも負けないくらいの美しい白い馬体。でも彼女は芦毛なのです。
ジェンティルドンナと同世代の彼女も6歳になりました。重賞こそ未勝利ですが懸命に走り続けてきた彼女には有終の美を飾って欲しいと思っています。芦毛の馬体にサンデーＲの黒い勝負服がとっても映えます。
上の画像。有終の美を飾ったキストゥヘヴン。56.5キロの斤量をもろともせず堂々たる勝利でした。
下の画像。愛知杯を勝った時のアドマイヤキッス。まだ豊さんが近藤さんの馬、マツパクさんの管理馬に乗れていた時代。この3人の取り合わせが実現する日は来るのでしょうか・・・
- キストゥヘヴン
- アドマイヤベガ産駒
- アドマイヤベガ
- ノーザンテースト
- アドマイヤキッス
- イバル
- ピンクカメオ
- アイスフォーリス
- ユキンコ
- ジェンティルドンナ
