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2015/03/20 20:59
「中年の星」8歳で堂々の重賞V〜2010年阪神大賞典
今週も東西で重賞が行われます。世間の注目はリアルスティールが出走するスプリングSかと思いますが阪神競馬場では恒例の長距離重賞の阪神大賞典が行われます。
天皇賞(春)へのステップレースとして毎年スタミナ自慢のステイヤーたちが競い合う長丁場のレースです。
そして阪神大賞典、長距離重賞と言えば絶対に忘れる事の出来ない馬が居ます。トウカイトリックです。
芝3000メートルのレースには必ず出走馬にトウカイトリックの名前がある。そう言われる程トウカイトリックは長距離レースの常連でした。
阪神大賞典と天皇賞(春)には4歳の時から8年連続で出走。これは未だ破られぬ最多記録です。
トウカイトリックはディープインパクトと同世代でしたがディープインパクトが引退した後も現役で走り続けディープインパクトの子供たちと同じレースを走ると言う本当にタフな馬でした。
無事之名馬とはまさにトウカイトリックそのもの。毎年年齢を感じさせず元気に走るその姿は我々中年の星であり、トウカイトリックからは沢山の勇気と感動を貰い続けてきました。
トウカイトリックの1年の始まりは万葉Sから。そしてダイヤモンドS→阪神大賞典→天皇賞(春)これがトウカイトリックの「黄金ローテ」でした。
2010年。この年もトウカイトリックは予定通りの黄金ローテで阪神大賞典に出走。5番人気を覆し見事に勝利。健在ぶりをアピールしました。
そして12歳を迎えた昨年の2014年トウカイトリックは9年連続の天皇賞(春)出走を目指して毎年恒例の万葉Sに出走。4着に敗れましたが12歳と言う年齢を考えれば大健闘だと思いました。
今年も中年の星は元気な姿で春の盾へ。そんな期待とは裏腹にトウカイトリックは突然ターフを去る事となりました。実は調教中にこれまでより重いコズミ(筋肉痛)を発症したため現役続行を断念する事となったのです。
自分はこの時無事に引退出来た事への安堵感ともうその姿をターフで観られないと言うもの哀しさで一杯でした。
引退後トウカイトリックは京都競馬場で乗馬となりました。そして誘導馬として再びターフに帰ってくることを目標に調教を続けていました。
トウカイトリックが後輩達を引き連れて天皇賞の本場場へ。実現すればこんなに嬉しい事はありません。「頑張って!」と心の中でエールを送っていた矢先悲しい訃報が届きました。
京都競馬場内のサンシャインパドックで放牧中に右第1指骨粉砕骨折を発症しそのまま天へと旅立ってしまったのです。
現役時代あんなに走っても壊れなかった脚が何故?そんな気持ちで一杯でした。
2014年5月4日。近年で初めてトウカイトリックの居ない天皇賞が行われました。この日京都競馬場にはトウカイトリックの献花台が設けられ沢山の花束で埋まっていました。
昨年と変わらない天皇賞(春)の競馬中継。本場場に入ってきた出走馬達がこの年も1頭1頭岡安アナの軽やかな口調で紹介されていきました。
しかしこの年はその中にトウカイトリックの名前はありません。何か心の中に大きな穴がぽっかりと空いたような感じを受けながら自分は静かにTVを見つめていました。
そして出走馬18頭全ての馬の名前が紹介された直後思いもよらないサプライズが待っていました。「最後にもう一頭紹介させて下さい」こう切り出した岡安アナはトウカイトリックの名前を挙げたのでした。
岡安アナは8年連続で天皇賞(春)に出走したトウカイトリックの功績と誘導馬としてのデビューが叶わなかった無念を語ってくれました。
毎年当たり前のように岡安アナが紹介してきたトウカイトリック。だからこそ名前を挙げずにはいられなかったのでしょう。このサプライズにはもらい泣きをしてしまいました。
トウカイトリック。4歳以降の平均出走距離は約2970m。阪神大賞典、天皇賞(春)に8年連続出走。3000m以上の競走への出走回数35回。これは平地競走馬では最長・最多記録です。
生涯走破距離は実に175.1km。そしてディープインパクトとオルフェーヴルと言う2世代の三冠馬と一緒にレースを走ったのはトウカイトリックただ1頭だけです。
数字以上に凄いのはトウカイトリックが12歳まで現役で走り続けてきた事。その姿にどれだけ勇気付けられた事でしょうか。
自分は個人的に勝手ながらトウカイトリックの事を「レジェンド」と呼ばせて頂いています。
もうその姿をターフで見る事は出来ませんが京都競馬場の本場場入場の時ひときわ大きな歓声で迎え入れられるトウカイトリックの姿を自分は忘れる事が出来ません。
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skyさん
erikaさん
2007年の春天自分も馬券取りました。
ディープと世代が違っていたらきっと天皇賞馬になって居たと思います。
トリックは今年も後輩達と一緒に走ってくれると思います。
「いいね!」を有難うございます。 -
skyさん
ぼうさん
「いいね!」を有難うございます。
お馬さんさん
こんなに長い距離を12歳まで走り続けた馬はトウカイトリックだけ。もう現れないでしょう。
レジェンドに心から敬意を評します。岡安アナのサプライズも泣けました。
「いいね!」を有難うございます。
スカスダちゃん
岡安アナの実況本当に泣けたよね。本当に嬉しかった。
でももう天皇賞にトウカイトリックは居ないし岡安アナも実況から退いちゃったんだよね・・・寂しくなるね
今年もトリックは後輩たちを見守ってくれるはず。
おうまの親子さん
自分も何度トウカイトリックから勇気を貰った事か。年齢を重ねても気持ちは若々しく。それを実践したお手本のような馬でした。
余生を送っていても危険と隣り合わせ。競走馬って大変なのだと改めて思い知らされました。
ソーニさん
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erikaさん
2007年の春天自分も馬券取りました。 -
erikaさん
感激です。
読んで思わず泣きました。
トリック大好きでした。
2007年の春天で、初めて三連複プレゼントしてくれました。
それから、競馬デビューしました。
本当にレジェンドですね。
今年も阪神大賞典はじまります。
きっとトリックも、一緒に走ってくれますよ。 -
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ソーニさんがいいね!と言っています。
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おうまの親子さん
自分自身も中年なので、トリックさんにはとりわけ親しみを感じていました。
年をとったらとったなりの生き方ができる。
トリックの走る姿を見て、年齢を重ねることを楽しむ、そんな感覚さえおぼえるようになっていたのです。
長い競走生活だった分、引退後はゆったりと穏やかに余生を過ごしてほしかった・・・・。 -
スカスダさん
岡安アナのこの実況
ほんと良かったよね、ジンときた。
泣けた
好きだった岡安アナをさらに好きになった瞬間でした(^ ^)
トウカイトリックはまさしくレジェンド
今年も後輩達と一緒に走って見守ってくれるね -
お馬さんさん
skyさん、こんばんは。
トウカイトリックの功績に敬意を表するのはもちろん、天皇賞(春)でのサプライズに涙、ナミダ・・・岡安アナにとってもかけがえのない競走馬だったんですね(T ^ T)
12歳まで現役か・・確かにレジェンドですよ!すごいなぁ(*^^*)
「私ももっと頑張らないと!」skyさんの日記を拝見してそう思いました。ありがとうございました( ̄^ ̄)ゞ -
ぼう0508さんがいいね!と言っています。
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