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2017/09/03 12:21
思い出は柑橘系に
血統の入れ替わりが激しくなって久しい昨今、小倉2歳ステークスに出走するシトリカは母がアイビスサマーダッシュを勝ったサチノスイーティーですが、個人的な注目はその母系の桜花賞馬ブロケードに連なるマリンエクスプレス牝系、そしてそこに配合されたアサティス、カリスタグローリという種牡馬たち。
思い浮かぶのは高松邦男元調教師であり、伊達秀和氏や原田享氏といった厩舎ゆかりの馬主さんの名前です。
競馬を見始めた頃、色々な思い出をくれたホワイトストーンを入り口に競馬観を養ってくれたと言ってもいい高松厩舎がひっそりと店を畳んだのは2009年の暮れ。有馬記念の翌日のスポーツ紙に小さく出ていたそのニュースに何とも言えない気持ちになりました。ファンタストクラブの創設に深く関わるなど高く広い視野で日本競馬を見、古くからの人や血統とのつながりを大事にし、成績的に最後の方はかなり苦しくなっていましたがポリシーを貫いていた高松師。
あれから8年近くが経ちます。血の淘汰や生産者間の格差は更に拡がり、その一方で日本馬のレベルアップは著しくなりました。
また、ここ数年は2歳戦を中心にホッカイドウ勢が活躍していますが、その中心的存在になっているグランド牧場はかつて高松厩舎に多く生産馬を入厩させていました。
年月の間に消えてしまったもの、受け継がれているもの。両方の意味で忘れられません。
高松厩舎についてはいずれじっくり書いてみたいと思いますが…高松師がどこかでシトリカを見ていてくれたら、そしていい結果が伴ってくれればなあと願っています。