もう２歳戦が始まった。

北海道競馬で早くも２歳戦が始まった。パイロの仔が勝ったが、南関でも始まる。年々使い出しが早くなりアメリカのように２歳の時が最盛期の早熟な馬が生産されるようになるだろう。

そうなると、馬主はダービーより２歳戦のみで活躍させて出資金を取り戻したら、後はトレードして別の２歳でまた稼ぐといった半年サイクルの短期投資をするようになる。

２歳の間だけの半年間の競馬を目的にして、割安な金額で買った馬を短い期間で使い勝負する宝探しゲームになって市場は活況を呈するのが諸外国の通例だが、日本では肝心の現役馬のトレード市場がない。

そろそろこの分野だけでも、市場の原理に沿った改革をしていかないと世界の趨勢から取り残されてしまうことになる。残念だが経済動物として馬を虐待一歩手前まで搾り取らないと香港当たりにアジアの競馬のメッカをさらわれてしまうだろう。

悲しい事だが１頭の名馬を作るために犠牲になる生贄の数が日本では少なすぎて、そのためにどんぐりの背比べに甘んじている事は否めない。経済原理も英雄願望も本質はとことん残酷だ。