サンタアニタトロフィー　的場騎手の手腕に敬服する

左利きだから指数２位でも嫌うしかなかったはずのリアライズリンクス。この癖馬をここでもってくるとは。さすがは大井の帝王としか言い様がない。

テムジンもアメージングタクトも決してまずいレースはしていない。ただリアライズリンクスのみが最高のレースをしただけの事。すべては流れというものか。ゴーディはそのためのいけにえだった。サトノタイガーはやはり距離が長すぎた。ジャルディーノは流れに乗れないままなし崩しに後方で足をためるだけしかできなかった。いくら長くいい脚が使えてもあの後方からは無理だ。自分の予想に無理があったと認めるしかない。

さて、地方交流の常連だったソリタリーキングが乗馬入りの発表とは一変しての種牡馬入りが伝えられた。いよいよシャダイの天下も終わりを告げる鐘の音が鳴り出したような気がする。

本来なら牝馬だけを残していく予定のようだったスカーレット一族から、ヴァーミリアンが種牡馬にせざるを得ない状況から繋養したけどあっさり放逐した。それなのに同族のソリタリーキングが種牡馬入りでは大恥もいいところだ。

それだけディープ産駒の種牡馬（ディープブリランテやトーセンホマレボシ）たちの成績が低調すぎて、これではとりあえずキングカメハメハ後継馬の血に頼らざるを得なくなったというのが本音だと思う。まさか活躍馬を出すとは思わなかっただろうリーチザクラウンにも劣る初年度成績に、思いもよらない事態になって慌てているのが目に浮かぶようだ。

やはりディープインパクトはフィメールバイアスがかかっている種牡馬で、おそらく今後も海外に出たリアルインパクトなどの常にアウトブリードがかかる馬以外は全くの失敗に終わるだろう。昔シャダイに最初の栄光時代をもたらした名種牡馬ガーサントの二の舞になるのだろう。今度は種牡馬入りした数も繁殖入りした数も桁違いだけに相当の致命傷を負う可能性を考えなければなるまい。

とにかく異系血脈とのアウトブリードが無いと牡馬の大物が出せない現状のディープインパクトでは今後もサンデーサイレンスを超える大物種牡馬になることはないだろう。そして直孫のこの体たらくもおそらく同じように続くと見ないといけない。残念だがサンデー系は日本の外に出たハットトリック系が継承していくことになるのだろう。