サンデーサイレンスのクロス

6月に入り、各クラブの募集馬ラインナップが
続々発表されていますが
その中でも特にエピファネイアの産駒には
サンデーサイレンスのクロス馬が多く目立ちます。

今一番悩ましいのが
果たしてサンデーサイレンスのクロスは
その再現たる効果を発揮するのか？

個人的には、ウインオスカーで
一足先にその領域に踏み込んだわけですが
サンデーサイレンスは
母系が全くといっていいほど繁栄していないので
果たしてクロスの効果があるのか
出資前は正直なところ半信半疑でした。

幸いウインオスカーは結果を出しましたが
「サンデーサイレンスらしさ」いう観点で考えると
やや疑問を呈さざるを得ません。

過去の馬産の歴史を世界的に振り返ると
自身の多重クロスで
成功を収めてきた歴史的な名種牡馬は

Hyperion
Nasrullah、Royal Charger
Northern Dancer
Sadler's Wells、Nureyev

というように
母なり母系が優秀で、かつ繁栄しており
サンデーサイレンスのようなケースは
むしろ稀な部類のように思えます。
（強いクロスを持つ場合など例外的に…）

なので同じサンデーサイレンスのクロスでも
ディープインパクトのクロスには期待！

一方、こういった母系イマイチ的な議論は
サンデーサイレンスが種牡馬として導入された当時も
血統マニアの間で盛んに交わされたと思いますが、
歴史的な種牡馬と「日本では」なった今、
クロスによる成功は
飽和状態となったその血が薄まるタイミング待ち
という感じで盲目的に肯定され、
むしろクロスを避けるという考え方は
極めて少数派なのかもしれません。

それでも私の中では
「異系」と呼ばれる類いの血統は
緊張の緩和には絶大なる効果を生む反面、
そのクロスについては
活力という観点でマイナス効果のほうが
多いように感じるところがあって
まだ違和感も拭いきれないというのが現状でして
そんな思いで血統表と対峙している今日この頃なのです。