American Pharoahの芝適性！

平成はサンデーサイレンスの時代
と言われて久しいですが
2000年前後までの芝中距離G1路線では
サンデー系産駒以外も多彩で
主に海外からの輸入馬でした。

・キングカメハメハ（2001 Kingmambo）
・シンボリクリスエス（1999 Kris S.）
・タップダンスシチー（1997 Pleasant Tap）
・エルコンドルパサー（1995 Kingmambo）
・グラスワンダー（1995 Silver Hawk）

しかし、その後の輸入馬は
飽和状態になった
サンデーサイレンス血統を活かすための、
外国産繁殖牝馬がほとんどで
その間、導入された輸入種牡馬は
ディープインパクト、ハーツクライ、
ステイゴールドといった
サンデー後継種牡馬には敵わず
風前の灯火に…。

しかしステイゴールド
そしてディープインパクトが他界し
SS系の確固たる軸も定まらない昨今において
サンデーサイレンス全盛期に
キングカメハメハが出現し、
種牡馬としても大成功したように
改めて海外に目を向ける時が
来つつあるように思います。

さらに欧州でも
Sadler's Wells、Urban Seaの拡充から
新たな血統の導入が強く意識される中、
その有力候補がScat Daddyになるかと思いきや
2015年、急逝したことで振り出しに。

一方、北米ではここ数年で
種牡馬の世代交代が一気に進み
しかも三冠馬が2頭スタッドインしたことで
まさにゴールドラッシュ状態。

キンカメ級の新たなる「鉱脈」が
あるような予感がします。

- - -

その先駆けとして注目されるのは
やはり米三冠馬の1頭である
American Pharoahでしょう。

ブラッドストック誌スタリオンレジスター
↓
https://www.bloodhorse.com/stallion-register/stallions/168986/american-pharoah

既に初年度産駒から
7頭が勝ち上がっていますが
興味深いのは
そのうちの6頭が「芝」での勝ち馬。

しかも

・MAVEN（母 Richies Party Girl）
・Monarch of Egypt（母 Up）
・Saqqara King（母 Joyful Victory ）

上記3頭は欧州「芝」で勝ち上がり
想定外の芝適性を見せています。

これはもしかしたら
サンデーサイレンス級のポテンシャルを
秘めているかもしれません。

父父（祖父）は、米血色が重厚過ぎて
日本では結果を残せず、米国に帰国した
エンパイアメーカーですが、

父母父 Lord At War
・Hyperion 4×5
・Petition 5×4

父母母 Castle Eight
・Hyperion 5･5

母父母 Key Phrase
・Tudor Minstrel≒Flower Bowl≒Swaps≒Rich and Rare 4×4･4･3
・Determine≒Flower Bowl 4×4

母母母 Zetta Jet
・Olympia 3×4・4

というように
Hyperion、そしてSon-in-Lawが実に豊富で
この血統背景は
種牡馬としてはかなり魅力的。

それにNorthern Dancerも
僅かに2本、しかも5代と薄め。

一方、Unbridled、Storm Catという
北米の主流血脈も内包。

- - -

日本に輸入されたAmerican Pharoah産駒（1〜2歳）
（■は牡馬）

＜2歳＞
■Jewelianaの2017
■Mary's Folliesの2017
■アブルハウル（社台RH）
■エイシンアメンラー
・クレパト
■サトノファラオ
■ダノンファラオ

＜1歳＞
・イブニングジュエルの2018（社台RH）
■キトゥンズダンプリングスの2018（社台RH）
スウィーティーガールの2018
トップデサイルの2018
ホワットアスポットの2018（ヒダカBU)
モヒニの2018（シルク）

Mary's Folliesの2017の血統背景は
種牡馬的価値十分かも！
↓
https://youtu.be/Lje3snNfXAI?t=2910
https://youtu.be/kyG1en7C7z8?t=10022

- - -

2019/01/16 19:42
2019 北米主要種牡馬の種付料一覧