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2019/12/12 19:19
非サンデー、非キンカメ(=非ND)の存在価値
キングカメハメハがここまで成功したのは
サンデーサイレンスの存在が大きく
重賞勝ち産駒の1/3が、
母父サンデーサイレンス。
キングカメハメハの
血統的な特徴でもある
Northern Dancer 4×4・6
というNorthern Dancerらしさが
優良な土台となり、
そこにNorthern Dancerに
アウトサイダーとなる
サンデーサイレンスを挟んで
残りの1/4(=母母)の部分で個性を伸ばす。
というサンデーサイレンスの
配合モデルと基本的に同じなのは
すでに周知のことかと。
また、このパターンは
母父サンデーサイレンス以外でも同様で
例えばキンカメ産駒では、
母「非Northern Dancer」(以下「非ND」)
→ ホッコータルマエ
母父「非ND」
→ レイデオロ、ルーラーシップ
母母「非ND」
→ アパパネ、ロードカナロア
といった感じ。
で、このような配合を支えてきたのは
・シンボリクリスエス
・トニービン
・ブライアンズタイム
などの「非ND」種牡馬。
(=その産駒である繁殖牝馬)
また「非ND」の
サンデーサイレンス系も
・アグネスタキオン
・フジキセキ
・ネオユニヴァース
・マンハッタンカフェ
が母の父として
BMSサイアーランキングの
上位をキープしています。
- - - - - -
一方、サンデー系が飽和状態となった
日本の生産界ですが、
その受け皿、ポストキンカメとなった
ロードカナロアやルーラーシップへの
大量種付けは
近未来、キングカメハメハが
サンデー系と同じ道を辿る可能性を
予感させるものかと。
(=キンカメクロス時代)
以下、社台SS供用中の種牡馬における
Northern Dancerクロス一覧
(SS直仔を除く)
<キンカメ系>
・ロードカナロア 5・5・7×4
・ルーラーシップ 5・5・7×4
・ドゥラメンテ 5・5・7×5
いずれもキンカメよりは少ないが
ほぼ同じND血量レベル。
<キンカメ系以外>
・ハービンジャー 4・6×5・4
・モーリス 5・5×4・5
・ミッキーアイル 5×5・5・4
以上3頭は
キンカメ以上のND血量種牡馬。
以下、NDが濃い順に
・ブリックスアンドモルタル 4×4
・リアルスティール 5×4・5
・サトノアラジン 5×4・5
・サトノクラウン 4×5・7・8・8
・オルフェーヴル 5×4
・キズナ 5×4
・ノヴェリスト 5×4(母系)
・キタサンブラック 5×5・5
・サトノダイヤモンド 5×5・5
・ロゴタイプ 5×5
・ドレフォン 5×6・6
・エピファネイア 6・4(母系)
・マインドユアビスケッツ 5×6
以下、NDクロスなし。
でも「非ND」ではありません。
・リアルインパクト
・イスラボニータ
・ジャスタウェイ(〜ハーツクライ)
・リーチザクラウン
・レッドファルクス
・ニューイヤーズデイ
- - - -
種付け数の多い種牡馬に
NDクロスが濃いことは一目瞭然かと。
今はまだ
母父や母母「非ND」の
若い繁殖牝馬は多いですが、
今後、内国産では急速に
貴重な存在になりつつあるかと。
(=輸入繁殖牝馬頼みに…!?)
資金力のある生産者はともかく、
日高の多くの牧場は
先々を見据えて
「非Northern Dancer」
を意識した後継の繁殖牝馬を
今のうちに揃えておくべきかと。
- - - -
そして今、注目している種牡馬は
ダンカーク
非ND+非SSという
今の日本では貴重な種牡馬。
日本で導入後の2世代(16,17産)から
まだ重賞勝ち馬は出ていませんが
ここまでの中央勝ち馬30頭のうち4頭が
母父キングカメハメハ。
さらにそのうち
シークレットランなど3頭が、2勝馬!
母父:キングカメハメハ(ND 4×4・6)
母母父:サンデーサイレンス(または非NDのSS系)
母母母:ND系種牡馬産駒
という母が定石通りの配合で
NDと非NDの繰り返し。
ちなみに母父キンカメの配合は
2〜3歳世代で9頭ですから
かなりの確率かと。
キンカメ×サンデーの繁殖牝馬は
社台にも日高にも
相当数いると思うので…。
そして将来、
ランキング級のBMSになる可能性も…。
(以下、コメント欄につづく…)

- キングカメハメハ
- サンデーサイレンス
- Northern Dancer
- アウトサイダー
- ホッコータルマエ
- レイデオロ
- ルーラーシップ
- アパパネ
- ロードカナロア
- シンボリクリスエス
- トニービン
- ブライアンズタイム
- アグネスタキオン
- フジキセキ
- ネオユニヴァース
- マンハッタンカフェ
- ドゥラメンテ
- ハービンジャー
- モーリス
- ミッキーアイル
- ブリックスアンドモルタル
- リアルスティール
- サトノアラジン
- サトノクラウン
- オルフェーヴル
- キズナ
- ノヴェリスト
- キタサンブラック
- サトノダイヤモンド
- ロゴタイプ
- ドレフォン
- エピファネイア
- マインドユアビスケッツ
- リアルインパクト
- イスラボニータ
- ジャスタウェイ
- ハーツクライ
- リーチザクラウン
- レッドファルクス
- ニューイヤーズデイ
- ダンカーク
- シークレットラン
-
↑
画像上はダンカーク、下はバンブーエール(追加)。
バンブーエールも非SSで非ND。
主にバンブー牧場が
辛うじて毎年種付けを維持していますが
年間の生産頭数は10頭にも満たず…。
しかし産駒はなかなか優秀で
こういう種牡馬が報われないのが
日本(いや日高の生産者)の現実。
目先の利益ばかりを追った結果
世界から大きく後れを取った
まるで日本経済の縮図を見るようです。 -
>>カネツクロスさん
ダンカーク、昨年までの種付け数は
150-119-91-107で
今年100頭割れだと確かに微妙でしたが
5年目で159頭と盛り返したので
あとは産駒の結果待ちでしょうね。
(特に重賞路線で…)
北米のリーディング級種牡馬でも
非NDはほぼ皆無。
Cross Trafficぐらいか…。
今、検証中なのは
SSクロス+1/4非ND、非SS 配合
エピファネイア産駒のSSクロスは
実に興味深いです。
社台がリオンディーズを放出したのも
不思議でしたので…。
ヒントはエネイブルです。
(SWクロス+1/4非ND配合) -
カネツクロスさん
Twitterで知り合った、生産牧場さんが、ダンカークいまいち、人気ないから!何て言ってたんだけど(笑)ならば、母父ダンカークは私も期待してるところです!こういう馬を一世代挟めると、次の種付けは楽になりますからね〜(笑)
-
>>カネツクロスさん
北米では主流血統の
Unbridled's Song、A.P. Indyを持ちながらも
非NDで非SSというダンカークの
日本向きなアウトサイダーぶりは
今の時流を鑑みると
種牡馬としても将来のBMSとしても
やはり抜きん出ていると思います。
それにダンカークの2019年種付数は159頭と
来日初年度を上回っていますし、
過去5年ほぼ100頭種付を維持しており
一定の支持は得ていると思います。
(実際、セリでもそこそこ売れてますし…)
それに来週の全日本2歳優駿で
メイショウテンスイが勝てば
状況は一変すると思います(^^) -
>>塞翁が馬さん
ストロングラインは牡馬で800万円。
まだまだ上積みはありそうですから
出資された方はこの先、楽しみでしょうね。
キンカメ×フジキセキは
残りの部分でナスキロを重ねると
いい感じの配合になりますから
ダンカークは嵌った感じです。 -
カネツクロスさん
ノーザンダンサーの量は確かに荷重状態!なのでダンカーク!はわかりますが、ダンカークの結果が出ないと、日高系の牧場はなかなか手付けられないかと!オーナーブリーダーならまだしもですが!「売る」ことをまず考える生産牧場は結果が出ていない=売れない種牡馬はなかなか難しい!母父ダンカークには期待したいけど(笑)(-_-;)なのでホッコータルマエやフジキセキ系の1/4非NDになるような種牡馬は、これからかなり伸びてくるような気がします!でそこで一押しはホッコータルマエ&ニューイヤーズデイ&イスラボニータ!の3頭でしょうか^^
-
チャンキーさんがいいね!と言っています。
-
塞翁が馬さん
実は私もダンカーク推しではありましたー
ホクトペンダントの系統に2016年産が3頭いて
応援しちゃったりしてね^^
3頭中2頭勝ち上がり!
ストロングラインはターフ・ポートだったかな
結構お買い得な感じでしたよ
これは母父キンカメ母母父フジキセキ
えーなーー
あ、マイネルもアルケミーいましたか(-_-;) -
>>KAGA-1さん
アウトサイダー血統は、
まず種牡馬としての生き残りが難関ですよね。
(=生産者からの支持、人気)
カルストンライトオやサニングデールなど
父ウォーニングは、日本導入後の初年度産駒から
それなりに結果は出しましたが
スピード寄りの背景と
同牝系のコマンダーインチーフの存在で
数を伸ばせずでしたね。
今の時代なら…。 -
>>☆横幅流星☆【エル】さん
ここ数年、凄い勢いで種牡馬が増えていますが
生産界は「木を見て森を見ず」のような感じで
いよいよ配合の重要性が増しつつあるような気がします。
ダンカークやジャスタウェイに限らず、
先入観にとらわれず、個々の種牡馬の存在価値を
考えていきたいと改めて思った次第です。