1248件のひとこと日記があります。
2024/07/26 12:19
日本馬の大型化とその揺り戻し
馬産、一口出資、馬券など
馬を評価する上で
一つの物差しとなる「体高」ですが
名馬(特に名種牡馬)ほど
案外、小柄なタイプが多いようです。
最も有名なのがHyperion
┌ Gainsborough(155.4/15.3)
│
Hyperion(153.4/15.1)
│
│ ┌ St. Simon(163.6/16.1)
│ ┌ Chaucer(153.9/15.15)
└ Selene(154.4/15.2)
※ カッコ内は体高(cm/ハンド)
1ハンドは4インチ(≒10.16cm)
そして
Gainsborough 4×5
Chaucer 5×5
というHyperion的なクロスを持つ
154.4/15.2 Northern Dancer
さらに日本のNorthern Dancer系の代表格
155.4/15.3 ノーザンテースト
Hyperion 4×3
165.6/16.3 Nijinsky
170 マルゼンスキー
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北米の主流 Mr. Prospector
┌ Native Dancer(170)
┌ Raise a Native(162.5)
Mr. Prospector(163)
Native Dancerをコンパクトにして
芝でも通用する柔軟なスピードで
北米=パワースピードとは異質の系統を確立。
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サンデーサイレンスとその直仔
161 ステイゴールド
163 フジキセキ
164 ◆サンデーサイレンス
164 ディープインパクト
165 アグネスタキオン
167 スペシャルウィーク
168 ハーツクライ
168 ネオユニヴァース
169 ダンスインザダーク
169 ダイワメジャー
170 マンハッタンカフェ
大型化するにつれて、
スプリンター、ステイヤーに二極化し
クラシックタイプは
あまり大きくはありませんが
瞬発力があります。
ハーツクライの馬格は
恐らくトニービン由来でしょう。
トニービンは
体高、胴伸びのある馬体だったと
記憶しています。
一方でトニービンの代表産駒で
500kg超の大型馬は不在なのです。
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日本の主な■現役種牡馬とその関連馬
167 ■ブラックタイド
172 ■キタサンブラック
162 サクラバクシンオー
165 キングヘイロー
167.5 ■キズナ
162 ■コントレイル
167 シンボリクリスエス
162 ■エピファネイア
165 ■エフフォーリア
166 キングカメハメハ
167 ドゥラメンテ
ドゥラメンテはルーラシップ同様に
トニービンの影響もあるでしょう。
161 グラスワンダー
161 スクリーンヒーロー
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160 インディチャンプ
163 ウインブライト
163 オルフェーヴル
167 ゴールドシップ
もしかしたらインディチャンプが
ステイゴールド系の真打の可能性あり!?
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こうして見ていくと
小柄な馬を大きくするよりも
大柄な馬を小さくする方が
大レースで必要な瞬発力など
2000mの中距離、
特に日本のクラシックを目指すには
有効のように感じます。
一方、ゴールドシップのように
自身は比較的大柄でも
産駒に小柄なタイプが多いように
外見の馬格とは異なり、
伝える遺伝子が何であるのかを
産駒から考えてみると
個々の種牡馬の特徴が
掴めてくるように思います。
もちろん体高だけで判断するのではなく
馬格全体を見て
その特徴を理解することが
最初の一歩であり、
さらに血統表を見る際にも
インブリード、アウトブリードの影響力
また特定のクロスが必要なのか、
そして機能するのかを
血統表全体を「俯瞰して」熟考してこそ
配合といえると思います。
・不要なクロス
・機能しないクロス
この見極めが案外重要かと。
※ コメント欄に補足あり

- Hyperion
- Northern Dancer
- ノーザンテースト
- Nijinsky
- マルゼンスキー
- Mr. Prospector
- Native Dancer
- Raise a Native
- パワースピード
- サンデーサイレンス
- ステイゴールド
- フジキセキ
- ディープインパクト
- アグネスタキオン
- スペシャルウィーク
- ハーツクライ
- ネオユニヴァース
- ダンスインザダーク
- ダイワメジャー
- マンハッタンカフェ
- プリン
- トニービン
- ブラックタイド
- キタサンブラック
- サクラバクシンオー
- キングヘイロー
- キズナ
- コントレイル
- シンボリクリスエス
- エピファネイア
- エフフォーリア
- キングカメハメハ
- ドゥラメンテ
- グラスワンダー
- スクリーンヒーロー
- インディチャンプ
- ウインブライト
- オルフェーヴル
- ゴールドシップ
-
広瀬北斗さんがいいね!と言っています。
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>>かぎしっぽさん
(続き)
大型馬の欠点はある程度筋力がつくまでは緩いのでどうしても決め手に欠けます。
さらに厄介なのは筋力がつくと牡馬は硬くなる傾向にあることで距離適性も短めに傾きます。
牝馬が牡馬並みに走るようになったのは馬格が大きくなり過ぎず、体質的に牡馬よりも硬くなりにくいことにあると思います。
こうした背景を認識した上でこの先の配合(血統)の方向性やトレンドを推測してみると面白いと思います。
私はインディチャンプに注目しています。
この馬のハイピッチ、回転の速い瞬発力は明らかに異質でエンジンが違います。
馬格が大きすぎる同牝系のリアルインパクトをステイゴールド配合で改良。
明らかに成功する資質があると睨んでいます。 -
>>かぎしっぽさん
サンデーサイレンスは母系の良さを引き出す種牡馬でしたね。
ただ産駒が大型化するとやはり馬体を持て余して瞬発力は鈍りましたが、その一方で馬格とストライドを活かしたダイナミックな走りとなった印象です。
(その代表格がハーツクライ)
今の日本の有力種牡馬はストライト型がほとんどで、エピファネイアの後継エフフォーリアも母父ハーツクライですし、初年度産駒から活躍したスワーヴリチャードもハーツクライ系です。
キズナはディープインパクト産駒ですが、馬格を活かしたStorm Cat系のストライド型といった印象で牡馬で初めてクラシックを勝ったジャスティンミラノも先行馬です。
(続く) -
かぎしっぽさん
サンデーサイレンスが爆発的な瞬発力で席巻しましたが、何処かでまた同じ様に強力な末脚を武器とする産駒を多く輩出する歴史的種牡馬が出現するでしょう。
それが、サンデーサイレンス〜ディープインパクト〜コントレイルのラインであることを祈りたいところです。
勝ち上がり率は馬体重が490〜500kgくらいの馬が高いらしくて、身体の大きさはそれだけで武器になることの証だと思います。
ただ仰る通りで、先行決着が多いですね。
直線向いて前に行った5頭くらいの順番が変わるだけでゴールする競馬を良く見ます(^^; -
かぎしっぽさん
お疲れ様です。
海外の生産者がディープを見た印象として「年を追うごとにアルザオに似て来てノーザンダンサーっぽさ出てきた。」と社台スタリオンステーションの方のインタビュー記事で読んだ記憶があります。
小柄でも競走成績が優秀だった馬が種牡馬となって大活躍した例はハイペリオン、ノーザンダンサーなどが有名ですが、奇跡的な先祖返りを起こした結果?だったりするのかなと思ったりします(^^; -
かぎしっぽさんがファイト!と言っています。
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かぎしっぽさんがいいね!と言っています。
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<補足>
サンデーサイレンス、
そしてディープインパクト後、
現役の日本馬は
大型化と瞬発力の低下が顕著で
全体的に先行馬優位な状況にあると思います。
(特に牡馬)
そのことが牝馬の活躍の一端でもあるかと。
配合する繁殖牝馬にも寄りますが、
今後の日本の種牡馬は
再び小型で俊敏なタイプが
台頭してくるのではないかと推測。
最有力はコントレイルかもしれませんが
前述のインディチャンプなどにも
そのチャンスはあるかもしれません。
サンデーサイレンスのように
能力があり、かつ傍流な種牡馬が
世界的にも皆無に近いだけに
多様化する血統に対処する配合が
一段と重要な時代だと思います。