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2015/03/20 22:27
Nearcoの役割
プロフィール写真をNearcoに替えました。
NearcoはRibotと並ぶテシオの最高傑作の1頭。
14戦全勝の名馬でした。体高は162.6cmあったそうです。
同時期の活躍馬で小柄なHyperionとは対照的にNearcoの
影響が強い馬にはパワフルな大型馬が多い。
Nearcoの血の流れの明確な馬と言えば、シンボリクリスエスと
エピファネイアの親子ですが、伸びのある馬体はNearcoにそっくり。
Nearcoの子孫は繁栄し、爆発的な血の広がりを見せました。
五十嵐理論では8〜9代の位置で、同一の血が全血統に渡り
多数散在して全体の血を結合する構造を土台構造と呼びます。
以前はSt.Simonがこの役割を果たしていました。例えば、
シンボリルドルフの7〜9代にはSt.Simonが38個もあり、
しっかりした土台を形成していました。
しかし、St.Simonの後、種牡馬乱立の時代が続いた為、
St.Simonが9代血統表から消え去ると、土台構造ではなく、
3×4等の前面に呼び水となる中間断絶クロスを作り、その中に
含まれた血を全血統中に散在させることで血がまとめられる形態の
名馬が続出します。
ところが世代を経てSt.Simonに代わる存在Nercoがようやく8〜9代の
位置に来る時代を迎えつつあります。
ただ、日本ではMahmoudの影響が強いサンデー系の圧倒的な優勢及び
Nearcoを含まぬ米血統の浸透により、かつてのSt.Simonのような役割を
Nearcoに求めるのは無理があると思われます。
Nearcoが土台を形成する名馬はKingmanやTreve等Never Bendの血が強い
欧州から出現して来そうな気がします。