ダリア賞・クローバー賞

各競馬場の2歳ステークスに繋がる大事なステップレース。まだまだ大物級の登場はないが現時点での力関係は把握しておきたい

【ダリア賞】
ヤマニンセラフィムは父SSで母がG1馬という良血でデビュー3連勝で京成杯を優勝。順調ならばと思わせる好素質馬だった。
種牡馬としても無尽蔵のスタミナを誇るナムラクレセントを送るなどポテンシャルの高さをいかんなく見せている。
コスモリープリングはダンチヒを2枚経由しているだけに気性的に難しい面もありそうだが4代母はエリザベス女王杯を勝ったタレンティドガール
近親にVMを制したホエールキャプチャらがおり勢いに乗っている筋の通った血統。同舞台を完勝しているし短距離のスピード比べなら勝ち負け必至

モーニングムーンは半兄が京成杯AH連覇やダービー卿CTなど重賞3勝を上げたマイネルモルゲン。近親に東京新聞杯2着のキングストリートもいる
母系にはシーキングザゴールド×ダマスカス×ニジンスキーなどパワーの血が重ねられており内回りの1400mは合うはずだ
ウエスタンソーレは叔母に快速で鳴らしたウエスタンビーナスがいる。サンデーやエルコンが配合されてきた背景を考えると期待は大きいはず
新馬(福島1200m)は時計、内容ともに平凡だったが今後伸びていく余地を感じさせる血統の良さは見逃せない
リアリティーは母系がサクラローレル×トニービンだからかなり重苦しいが父が新潟巧者のアドマイヤマックスで要注意
エイシンラトゥナは父が芝向きとは言えないExchange Rate。叔父にJC出走歴のあるマーシュサイドがいて
ダンチヒやキングマンボ、プレザントコロニーなど日本適性の高い血も内包しているが基本は馬力型のダート馬に思う
アイサレジョウズの父Refuse To Bendは英2000ギニーなどG1を4勝した馬で7Fから10Fまでこなした万能馬
種牡馬としても仏オークスや凱旋門賞3着のサラフィナを輩出しているがいかにも欧州向きで距離短縮も歓迎ではないだろう。

【クローバー賞】
函館2歳ステークスは前半3F34.1の流れ。平均に近いペースだったが前崩れで上位2頭は4角10番手以下の決着
しかも4角手前や直線で随所に不利を受けた馬やスムーズさを欠いた馬が目立っただけに着順を即能力とイコールにするのは疑問だ
中心はジーブラック。函館2歳ステークスは新馬同様に前半行き脚がつかず後方の位置取りでさすがに間に合うわけもなかった
ただ終いの脚(上がり最速タイ)はしっかりしていたし、やはり距離が伸びてこそ良さが出る馬だと確信した
父クロフネよりも母父のアグネスタキオンが強そうで決め手が魅力。外差しがハマる札幌で新馬の瞬発力を再現する

道営のジェネラルグラントが対抗。ダート連勝中で芝は初めてだが時計の掛かる馬場に強いロージズインメイ産駒で
母父がスペシャルウィーク、それに叔父がストーミーカフェであれば適性を感じずにはいられない。鞍上五十嵐も攻めたいところ
マイネルイルソーレは同舞台の新馬勝ち。「1分31秒8」は別段速くもないが早めに仕掛けて接戦をものにした勝負根性は
道営の星として大活躍した半兄コスモバルクに通づるものがある。父プリサイスエンドは微妙だがここは上位を狙える
メロディアスも地味な血統ながらデイリー杯2歳ステークス2着のダイアモンドヘッドや目黒記念2着のハートビートソングがいて
半姉のダイワズームもオークスに出走しており適性面に関しては不安より楽しみが先行。前走の離された負けが適性外を示すとすれば面白い。