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2012/08/19 11:56
北九州記念
本命に推した昨年2番人気2着と期待に応えてくれたエーシンリジルが今年もハンデは据え置きの「53Kg」に対して人気だけは落ちた。当然絶好の狙い目だ。その前年の当レースは中団前目から直線は狭い内のスペースを割ってエーシンヴァーゴウを競り落とした所を外からトウカイミステリーに強襲された。
前半3F32秒4のペースや走破時計からすれば内容は上々だった。3着のエーシンヴァーゴウとは「2.5Kg」差あってクビ差だから実力の優劣はついてしまうが今年は更に開いて「3Kg」差だから人気を背負う立場のエーシンヴァーゴウとの能力比べでこの人気に甘んじている訳ではない。
エーシンヒットマンやエピセアロームなど評価が定まりきっていない一見新鮮味がある馬に視線が向いているだけの話でメンバーが強化されたという話でもない。だとすればエーシンリジル自身が纏う成績や勢いの問題だろう。たしかに昨年は船橋Sを快勝した直後で軽ハンデの格下馬らしい臨戦で好走を決めたから印象がいい。
その後、セントウルS6着、スプリンターズS10着までは悪くなかったが休みを挟んでから低迷。ただそれも1F長い阪急杯(10着)G1の高松宮記念(15着)スタートで後手を踏み後方からになり本来のレースとは程遠かった春雷S(9着)いずれも確たる敗因がある。相手は弱かったが鞍馬S2着がまともに走った時の解答に近い。
函館スプリントS(6着)はスタートの出が悪く直線も大外を回すレースだったが最後は詰めている。この馬はスプリンターとしては珍しく前半から気合いを入れ追っ付けて促さなければ位置を下げてしまうから春雷Sの田中勝春や函館スプリントSの藤田伸二のような馬の気に任せたジョッキーとは絶対に合わない。
昨年の川田騎手はテンからかなり手綱をしごいて4角でようやく馬のスイッチをいれた感じだった。鞍馬Sは流れが緩んだから自然とあの位置をキープできたが重賞では無理。だからこそ若手の有望株である川須騎手への乗り替わりはかなり期待が持てると考えたい。初重賞勝ち(小倉大賞典)を飾った時と同じ小倉、積極策、勝負服だ。
実際当時も大先輩の中舘英二(ビッグウィーク)との激しい先行争いを譲らず前半5F58秒8のHペースを根性でもたせたから大したものだ。北海道帰りだが調整は至って順調で直前も大雨の影響で時計の出なかった重馬場の坂路を【4F53.2-3F39.3-1F12.6】力強いフットワークで駆け抜けた。調子を上げてきた夏女が満点解答で夏を締めくくる。
過去の傾向から相手もハンデが軽い組が中心。ジュエルオブナイルも評価が定まらない試用期間中の馬で中途半端に人気しているのが有り難くないが適性不向きと思われたアイビスSDが意外な5着だから地力をつけてきたのは間違いない。高速決着に強いラストタイクーンが母父で小倉では3年前にダッシャーゴーゴーを破っての重賞V歴がある。
スギノエンデバーは2年前の小倉2歳S3着馬で小倉は3勝で大得意。上半期だけでオープン特別(2)(3)着の実績を持ちながら今夏1000万まで降級したが庭に戻った前走の佐世保特別がさすがの一語。差し届かずを繰り返している馬だが無闇に先行すると余計に着順が落ちる馬だから展開待ち。それだけに重賞の速い流れは歓迎できる。
鞍馬Sの決め手を考えるとヘニーハウンドは「56.5Kg」でも怖い存在。休み明けでも仕上げてきた雰囲気がある。以下は連下級や3着候補として小倉1200mに強いキングカメハメハ産駒のエーシンヒットマン、3歳牝馬「51Kg」で末脚に磨きがかかりそうなマコトナワラタナ、「52Kg」で昨年の小倉2歳S覇者のエピセアロームまで抑えたい。