キーンランドＣ・小倉日経オープン

【キーンランドＣ】
１番人気が濃厚のダッシャーゴーゴーは前走のＣＢＣ賞で「休み明け」「59Kg」「道悪」と苦しい条件が揃いながら直線で渋とく脚を伸ばして一旦は２番手まで上がる実力馬らしい見せ場十分の３着。２歳の頃から夏場は小倉や阪神など暑い地域での稼働だったが今年は初めて北の大地に退避してきた。

この冷却効果がマイナスに働くとも思えず、今回は別定で望外の「56Kg」内有利な馬場状態を考えても３枠５番は悪くないし１年以上見放されている勝ち星を手繰り寄せる大チャンスと見える。ただ何度も言っているが往往にして“揃いすぎる”と逆に来ないのが競馬の落とし穴。[0-0-2-2]の横山典弘とも手が合っていない感じがするし▲まで。

函館スプリントＳで本命を打ち４着、アイビスＳＤで降格の無印で１着、そして又中心に抜擢するというこの流れが予想の仕方として正しい選択かはさておき◎はパドトロワ。500キロを遥かに超す大型馬で直千も初めての経験だっただけに前半からしっかり行き脚がついて楽に抜け出したのは意外な結果だった。

直千競馬への適性も高かったのだろうが春先から叩いてようやく昨夏の状態に戻ってきたのが一番だろう。函館スプリントＳは調教が良かったので期待しスタートから好ダッシュで飛び出し４角では馬なりで先頭に並びかけるパドトロワらしいレースだったが直線で粘り切れなかったのはまだ中身が伴っていなかっただろう。

前走も輸送を挟んだ割りに馬体は絞れなかったが好結果が出たところをみると更にパワーアップを遂げた可能性がある。今週の調教も一杯に追われ仕上がり万全、１枠２番なら思い切った戦法もアリだろう。騎乗鞍を極力抑えて勝負レースに全力投球する安藤勝己はもはや職人の域。勝ってスプリンターズＳへ駒を進める。

○テイエムオオタカは札幌日刊スポーツ杯を前半3F32.9-後半3F35.0＝「1分07秒9」で完勝(レコードタイ)重賞やオープンで勝ち負けできる馬なのだから当然だが後にＵＨＢ賞を勝つシュプリームギフトを全く相手にしていないのだから強いの一言。先行有利というより逃げ有利なこの馬場では絶対に外せない。

その△シュプリームギフトのＵＨＢ賞はハンデに恵まれ過ぎた感も強いが先行して直線も抜群の瞬発力で後続を突き放した脚力は見事で「1分08秒1」も優秀。夏の上がり馬らしい結末を迎える資格を持っている。函館スプリントＳでロードカナロアを退けたドリームバレンチノは外枠と無意味な鞍上交代で４着の匂いがする。あと加えるなら外枠でも折り合いがついた時のビウイッチアス(51kg)の反撃。

【小倉日経オープン】
発馬難のリルダヴァルに逃げなければ二束三文のミキノバンジョー、オープン実績がなく夏負け気味のタムロスカイ、２年３か月ぶりのサンライズプリンスが人気のメンバー構成なら荒れる可能性が高いが夏のオープンに出走してくるくらいだからどの馬にも弱点があって超難解だ。

中心には８歳牝馬ワルキューレを推す。小倉記念は「51Kg」が買われて穴人気していたが１０着に大敗。ただ2F目に10秒7が刻まれ前半5F59秒0のＨペースで前総崩れの展開をまさに先行争い真っ只中にいたのでは止むを得ない結果。２走前の関ケ原Ｓではダノンバラード他骨っぽい牡馬相手の２着

それ以外にも昨夏から秋にかけてエクスペディションやアドマイヤコスモスの２着があり相手が悪く出世を阻まれているが準オープンはいつでも突破できる馬だから格下感はなく見直す手だろう。７月?９月【1-5-1-4】が示す通り夏の暑さにも負けない。仮柵移動の影響による大外枠でこの人気だが流れは間違いなく速いだけに今度は悠々と控えて予定調和の差し切りを決める。

後方待機勢の台頭に重点を置くならエイシンサクセスも面白い。折り合いの関係でマイルを使われたりしているがオペラハウス×ブライアンズタイム×Nijinskyでテイエムアンコール(産経大阪杯)の全弟という血統背景からすれば見立ては中距離の消耗戦向き。下級条件とはいえ1800mでも２勝しているし

昨夏の釜山Ｓではエクスペディション、ワルキューレに次ぐ３着。ＮＳＴ賞(９着)にしても展開が向かなかっただけで上がりはメンバー中２位タイだから脚は使っているから状態にも不安はなく大駆け十分。七夕賞で０秒１差５着のニシノメイゲツは速い流れで脚を溜め爆発させた阿武隈Ｓの再現が出来れば差はない。リルダヴァルも出遅れ＋Ｈラップがハマれば。