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2012/09/16 11:00
野路菊S・ラジオ日本賞
◆稀少な血と名門の融合
ウォーエンブレムはケンタッキーダービーとプリークネスSを勝ち米2冠を達成した名馬(ベルモントSは8着)ハマった時の強さは圧倒的だった一方で負ける時は2、3着どころか掲示板もない大敗をした。この辺りは産駒にも散見される大きな特徴だ。
自身はダートばかり走っていたがその速力は芝でも存分に遺伝されており秋華賞を優勝したブラックエンブレムやショウナンアルバ(共同通信杯)エアパスカル(チューリップ賞)など重賞活躍馬も多数輩出している。
牝馬に興味を示さないという致命的欠陥を抱え頭数が少ない中で勝ち上がりも非常に優秀だ。ただ自分の型にハマらないと極端に崩れるし上級クラス向きの底力にも欠ける。スピードに限界があるのか芝馬の場合は3歳で終わってしまう傾向もある。
そういう意味ではタガノエンブレムの買い時はまさにこれからクラシックTRまで。新馬戦は前半5F62.3の前残りの展開を好位から差し切り。残り4Fからのペースアップにも対応したし追ってからの反応も素晴らしかった。
前走小倉1800m組は4頭いるが初戦で「1分48秒9」を記録したこの馬が一番評価できる。ここで狙うに不安はない。牝系はサッカーボーイやステイゴールド、ドリームパスポートなどが属するロイヤルサッシュ一族出身。
母父のサンデーでディクタス、ノーザンテーストなど芯の強い血が凝縮されておりこれが異端児ウォーエンブレムとどう化学変化を起こすか。うまく母方が機能して父系の脆さを補強出来れば素材的には面白い。
血統的にはラブリーデイも双璧。インティライミやスマートギアと同じシャダイチャッター一族でトニービン、リアルシャダイ、ノーザンテーストなどその時代を代表する血が詰まっている。
ダンスインザダーク産駒の母ポップコーンジャズはキャリア3戦目のスイートピーSで2着しオークスも6着に善戦するなど能力があった馬。この母の仔は安定して走っている。キンカメ×ダンスはショウリュウムーンと一緒だが2000mまでは問題なし。
フジノストロングは菊花賞2着、天皇賞春2着のアルナスラインの甥で父アルデバランは名マイラースピニングワールドと従兄弟の関係で世界的名馬が数々いる牝系の出身。初戦のレースぶりは最優秀短距離馬に輝いた父っぽくはなかったから意外と距離は持ちそう。
ストーミングホームは英チャンピオンSを勝ち米国でもG1に優勝した中距離馬。Machiavellianの系統だから日本適性も悪くないはずだが繁殖の質が酷くて成績が上げられないのが現状。サンマルホームも母父マヤノトップガンで三代母キリセオリーでは枯れすぎている。
【ラジオ日本賞】
重賞級の器スマートタイタンがオープン連勝をする。ブリリアントSは内枠で揉まれて9着に大敗したが前走の大沼Sは外をゆったり追走し3角過ぎに先頭に立つと直線も脚色が衰えることなく完勝。
春先の条件戦連勝時の強さが本物であることを証明してみせた。中山では北総S5着があるだけだが阪神は楽勝しているし何ら問題ない。タニノギムレット自体ダートの鬼のような血統だったし砂で大物を誕生させるのも秒読み段階だ。
相手もエルムS3着のグランドシチーと中山得意のトーセンアドミラル。ただグランドシチーは夏を使い続けており余力が心配なだけに2番手はトーセンアドミラル。今春にはマーチS4着の実績も残しており持ち味の先行力で粘り込む。