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2012/09/23 00:18
神戸新聞杯
現3歳世代の秋はどうも役者が揃わない。ダービー馬ディープブリランテは海外遠征の疲れでまだ帰厩もしておらず目標が定まらない。ダービー2着のフェノーメノはセントライト記念を貫禄の勝利で飾ったが3、4着のトーセンホマレボシとワールドエースは故障を発症し6着コスモオオゾラも菊花賞直行。
皐月賞までの勢力図と結果がほぼトレースされたのがダービーだったから相次ぐダービー上位組の離脱は一気に駒薄の印象を与えてしまう。現4歳世代もかなり脆弱な陣容だったのを大駒オルフェーヴルの力によって印象操作してきたが大将が国内を留守にすると途端存在感がなくなってしまう。逆に言えば混沌とする古馬戦線に3歳馬が殴り込む大きなチャンスでもある。
皐月賞馬ゴールドシップは二冠を賭けたダービーで痛恨の5着に敗れデビュー戦以来初めて連を外す悔しい結果となったが勝ち馬とは0秒2差。前が止まらない高速馬場であの位置取りであった事を考えれば悲観する内容ではない。しっかり調教も積んでいるし春の時点では下位のグループと大きな差が横たわっていただけに逆転は並みではない。
ただ元々反応が良くない馬が本番を見据えた造りである点に他馬が付け入る若干の余地を見い出せる。権利獲得に意欲を燃やすカポーティスターが◎デビューが2月で春のローテは押せ押せながら新緑賞を上がり3F33秒0の末脚で5馬身差で圧勝し連闘で青葉賞(9着)に歩を進めたところで息切れしてしまったが秋以降に期待を抱かせるには十分だった。
前走の玄海特別は前半5F58秒4の淀みない流れを中団前につけて勝ちにいったところをヴィクトリースターに急襲されたが七分のデキで後半12.2-11.6-11.6の加速ラップを乗り切ったのは実力の証明。馬体も戻してきたし叩いての上積みも当然あるはず。忙しい小回りから直線の長い外回りに替わって決め手の威力も倍増は間違いなし。
父は04年神戸新聞杯2着のハーツクライ(当時2000m)母父CapoteはブリーダーズCジュヴェナイルなどG1で2勝を挙げた早熟のダート中距離馬で距離延長を後押しする要素に欠けるが三代母ローラローラは天皇賞春や有馬記念を制したサクラローレルの母にあたる血統で延長歓迎の裏付けは確かにある。ディープブリランテと同じ矢作厩舎が新星を送り込む。
マウントシャスタはダート重賞馬ボレアスの全弟で母父フレンチデピュティだから白百合Sのように切れるより荒れ気味の馬場だった内回り2200mの宝塚記念を捲って5着に粘り込んだ方が正解かつ合点がいくような馬力血統。距離も少し長い気はするが同世代相手であれば中堅の能力を評価しておきたい。
連下一考はベールドインパクト。皐月賞7着後に京都新聞杯に回りレコード決着を2着に差し込み、ダービーという強行軍にも関わらずダービーは上がり2位タイで0秒6差9着だから価値がある。春先は折り合いに課題があったが気性の成長で落ち着きが見られるのは良い兆候。持ち味の持久力を生かせば食い込む。
毎日杯でマウントシャスタを下し、きさらぎ賞ではワールドエースを上回る豪脚で一躍クラシック有力候補に名を連ねたヒストリカルは仕上がりを含め手探りで今回は見送り。メイショウカドマツも阪神は悪くないが外回りだと決め手の差で掲示板が一杯。弥彦特別を上がり32秒7で制したミルドリームは伏兵で無欲の一発警戒。