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2012/09/30 12:18
芙蓉S
台風接近により阪神は中止となり月曜(1日)に代替開催される。秋のG1シリーズ開幕戦となるスプリンターズSが行われる中山も天候が大いに心配されるところだが電車で一時間ばかりの位置関係にある筆者の地域は本当に嵐が来るのか疑わしいほど朝から穏やかな晴天。今後は予想以上に予報へ気を配る必要があるかもしれない。
◆前向きなスピードは祖母譲り
サンブルエミューズは前走の未勝利(新潟1400m)を5馬身差で圧勝。好スタートから押し出されるように無理なくハナに立ち前半3F33.8-上がり3F12.1-11.6-11.8=「1分21秒3」で楽々と逃げ切りを決めた。抑えがきかない訳でもなくラップほど飛ばしているように見えないのが好印象だ。
前走より前半の流れが緩かった新馬(福島1200m)で追走に余裕がなかったのは初戦の分と距離が忙しかったからだろう。ききょうSでも推奨理由にしたが父ダイワメジャーはとにかく小回りや内回りを捲るパワーに長けておりカレンブラックヒル(NZT)エピセアローム(セントウルS)トーセンベニザクラ(フェアリーS)など代表産駒はほぼ中山と阪神で好成績。
母父がフレンチデピュティで祖母がピンクの弾丸キョウエイマーチ。そのキョウエイマーチがダート志向の強い血統で自身も砂で2勝し南部杯2着、フェブラリーS5着だからサンブルエミューズはSS系のスピードを受け継ぎつつパワーに拍車のかかった母系で粘り込むスタイルがベスト。将来的にマイルまでだろうがここは盤石の勝利といく。
◆父の軽さをスタミナで補う
ケイムホームについてはカンナSでモンサンスピカを本命にした時(6着)に説明しているが早熟のスピード馬が多いから狙うとしたらこの時期なのだがその割には結果が出ないのでハイリスクとも言える。ジェイケイホームは札幌1500m(3)(3)着で流れ込んだ後に短縮の1200mを楽なペースで逃げ切り勝ち。
新馬は終始外目を回されていたので仕方ないが2戦目に絶好の位置から運びながら内を掬われ決め手の無さを露呈した姿はまさにケイムホームの限界を感じるが重賞2着2回の実績を持つ従兄弟のジェイケイセラヴィも先行粘り型だったし母系のNijinsky【4×4】で渋とさに磨きがかかる事に希望を見出したい。経験を積んでいる分スムーズに流れに乗れるだろうし積極策で更なる前進を期待。
エデンロックは秋華賞3着など重賞で活躍したプロヴィナージュの全弟でBold Ruler【4×5】だからこの血統の前受けも理に適った戦法。初戦の逃げ切りから一転し札幌2歳Sは後方から差す競馬になったが内で脚を溜めて直線も馬群を捌いて脚を伸ばして3着。2戦目の重賞で実にレベルの高いレースぶりを披露しており姉より奥がありそうだが距離は一定以上あった方が良いはずで今回は地力を評価しての3番手止まりとした。
中山マイル【2-4-1-12】で勝ち切れていないが複勝率そのものは優秀なのがアドマイヤムーン産駒で一瞬の脚が生きるコースである事に間違いはない。プリフォンテインの新馬(新潟1600m)は1000m通過67.2の驚愕の超スローペースで勝ちタイムも「1分40秒2」だから参考にならないが叔母にブラックエンブレム(秋華賞)がいる血統でサンデーサイレンス【3×3】の強烈なクロスがある点に注意を払いたい。
スマートルピナスも新馬は遅い流れで走破時計も「1分37秒2」と平凡。同舞台勝ちという有利さは多少あるがオープンクラスの中山マイルをハーツクライ産駒が好走するイメージが湧かない(単勝回収率は抜群だが)シルクプリマドンナの仔フラムドグロワールも順調なら適性十分の血統で勝ち負けになったと思うが藤沢厩舎で若駒の休み明けがいかにもヤラカシがありそうな予感。