ポートアイランドＳ

阪神は台風一過の晴天で気温も上がる予報になっており極端な馬場悪化の恐れはないと考えられる。別定戦で斤量に恵まれた３歳馬が５頭、峠を越した感のある７歳馬以上が６頭で中間層の薄さが目立つメンバー構成だが人気は重賞勝ち馬の４歳馬が吸収濃厚。しかし信頼に足るとは到底思えず混戦ムードが漂う。

近走の低迷が響いて人気急落が予想されるマイネルクラリティから狙う。阪神マイルは【4-0-1-2】で大得意のコース。４勝の上がり３Ｆは「34.5」「35.3」「34.7」「35.9」瞬発力勝負では分が悪いだけに上がりの掛かる阪神は合っている。春の六甲Ｓ(稍重)は前半4F48.0の超スローで相手関係的にも恵まれただけだが勝利実績は素直に評価したい。

３走前の米子Ｓ(１７着)は惨敗を喫したが休み明けで典型的な決め手勝負になっての敗戦だから参考外、中京記念(１０着)は前崩れの展開を道中掛かり気味に先行して失速、朱鷺Ｓ(１７着)は実績のない距離＋馬体増、いずれも力を出し切っていない。直前の調教は長めから一杯に追われてラストも上々の伸びで素軽さが増す好内容。一変の舞台は整った。

ミキノバンジョーは菊花賞にも出走した馬だったが昨秋から徐々に短距離に目先を変えたものの結果が伴わず５月から再び中距離に転向し逃げるようになって好成績。七夕賞はゴール寸前まで粘り３着を確保し小倉記念は前半5F59.0のＨペースながら０秒８差(７着)小倉日経オープンも厳しい展開を踏ん張って０秒３差５着。

５歳を迎えて本格化してきた。先のマイネルクラリティと同じグラスワンダーが父。その産駒は2007年以降阪神マイルで【9-4-7-42】単勝回収率188％複勝回収率119％を誇る相性の良さだ。前半5F58.4の激流だった小倉日経オープンを３番手から押し切ったダローネガ(53Kg)と久々でも仕上がったオリービン(53Kg)のダイワメジャーコンビ。ＮＨＫマイル３着のクラレントの切れ味とマイラーではないがフレールジャックの能力も要警戒だ。