723件のひとこと日記があります。
2012/10/12 21:59
府中牝馬S
フミノイマージンは当初の予定を早めて京都大賞典を使ったが秋のG1を睨む実力馬、ステップアップを目論む上昇馬など目的意識が高い好メンバーが揃った。ただ過去10年で前走条件戦から3着以内に入ったのは10年3着のスマートシルエットだけ(当時はG3で53Kg)のように格下馬には厳しい戦いが強いられる。重賞路線で安定して力を発揮している馬が順当に走っている。
主力形成はやはりVMの上位組だ。ホエールキャプチャは絶好位から流れに乗って直線も力強くストライドを伸ばして押し切り悲願のタイトルに手が届いた。安田記念の選択肢もありながら宝塚記念に向かい結果的に惨敗したが牡馬相手という事を考えれば着順自体は特に気にはならないが問題は状態面。元々オールカマーからの始動を調整遅れを理由にやめていたがこれが案外曲者。
オルフェーヴルが海外でもしっかり結果を出したはさすがの一言だがショウナンマイティの疲労による秋復帰未定やウインバリアシオンの故障、マウントシャスタも同世代相手の3着は物足りない。先週も毎日王冠でエイシンフラッシュ、フェデラリストが大敗したように激戦だった宝塚記念組は軒並みリタイア気味なのは見過ごせない。調教時計は万全に近い状態を示しているが目標はあくまで次だし斤量面の不利も大きい。
本命はVM2着のドナウブルー。VMは外枠から果敢に先手を主張、内外離れての叩き合いとなったゴール前でヨレて追い辛い場面があった分だけ勝ち馬に及ばなかった。しかし3歳時には輸送に課題を残すなど脆かった精神面が大幅に強化され常に実力通りに走れるようになったのは確かな進歩。安田記念も中2週ながら馬体増で出走しHペースに巻き込まれて失速したが0秒8差10着は頑張った。
関屋記念は盤石の競馬。前半4F47秒0のスローだったが折り合いに気を使わず楽に2番手を追走すると直線は10秒台の脚を織り交ぜつつ後続を完璧に封じてみせた。完全に本格化したとみていい。得意のマイルから1Fの延長になるが牝馬同士であれば克服したいし胸を張ってマイルCSへ進むためにも落とせない。変則日程で直前は軽めの調教内容だが月曜にしっかり追われており態勢は整った。
エーシンリターンズは関屋記念ではドナウブルーに譲ったが勝ちに等しかった。成績的にムラ馬の印象もあるが中京記念(14着)は大幅馬体増と道悪、京成杯AH(7着)は開幕週の高速馬場で外枠が響いてのもので確たる敗因がある。春に同舞台のメイSを逃げ切っているように速い脚も使えるし広い東京コース替わりは歓迎だ。脚を溜めていける内枠が合っている馬だし今回は巻き返す。
桜花賞以降覇気のなかったマルセリーナは今春復帰し距離が短いと思われた阪神牝馬Sで56Kgを背負って2着するとVMでは4角手前で内に閉じ込められ後退し万事休すの局面から馬群を捌いて盛り返しての3着で復調ムードを窺わせきっちり立て直しに成功。末脚生きる東京コースで再度注意。アプリコットフィズは休み明けに良績ないが気性的に鉄砲は利くはず。東京ではG1を除くと3勝2着1回で連対を外していない。