霜月Ｓ・福島２歳Ｓ

先週までのＪＣＤの前哨戦からすると都落ち感は否めないというか全く独立したジャンルのダート1400mで常連はいるが層の厚さからすればマイル以上よりはずっと楽な相手関係エーシンウェズンに◎をうった。前走のオアシスＳは勝ち馬がナムラタイタンでスタッドジェルラン、アドマイヤロイヤル、バーディバーディとメンバーが揃っていた。

中団の前目で流れに乗ったが６着で５着バーディバーディとは２馬身半差だから結果的に上位とは大きな開きがあった。それでも昇級戦で実績のない距離だった点を考えれば上々だし最後も完全に止まっていたわけではなかったから及第点。冬場からの使い詰めの影響で状態面も下降気味だったし悲観する必要はない。

軽度の骨折があり間隔が空いたがリフレッシュ効果を兼ねて良い休養になったはず。以前から調教では動いていたがこの中間も１週前に49.8の猛時計を記録し直前も重馬場の坂路を力強い脚どりで駆け上がり一番時計タイをマーク。仕上がりは万全だろう。道悪も２走前に圧勝しているし今度は勝つ。

東京ダ1400m【3-1-0-4】で霜月Ｓは(２)(１)着のケイアイテンジンも巻き返す。京葉Ｓ、栗東Ｓは持ち味の先行力が鳴りを潜めるくらいの疲労でデキが悪かったから惨敗もやむなし。こちらも調教は全体時計こそ遅いが終い重点に反応よく動いているし調子は上向き。ハナを奪えばとにかくしぶといし道悪の高速馬場も合う。

▲ガンマーバーストもこの舞台は安定して力を発揮しており連対を外したのは昇級戦の欅Ｓ(９着)だけ。外枠の時に好走しているように揉まれる位置取りになったのも苦しかった。ゴルトブリッツやローマンレジェンドなどスペシャルウィークのダート馬は本当に走るし大庭騎手がタマモクリエイトよりこちらを選択したのも買い材料。

すべてを知り尽くしている相棒を失ったのは痛手だがタマモクリエイトは過去２年(３)(４)着で相性良いレース。勝ち切れないが大きな能力落ちも感じられないだけに５３キロ据え置きで怖い存在。マルカベンチャーも堅実な追い込み馬で渋馬場も大得意だが豪腕系の騎手向きの馬だから幸騎手替わりは割り引きたい。

【福島２歳ステークス】
◎バーニングハートは前走が交流重賞のエーデルワイス賞で出遅れた上挟まれる不利があり絶望的な後方２番手から大外ぶん回しで０秒４差４着だからスムーズだったらと思わせる脚力をみせた。デビューから２戦は1400mで極端なレースをして結果が出なかったが３走前の未勝利は２番手からあっさり押し切ったように1200mへの短縮効果は大。

サクラバクシンオー産駒の母ムーンライトソナタは1200mで４勝のスピード馬だったからその特色をうまく受け継いでいる。父ストラヴィンスキーはコンゴウリキシオーのように距離の持つ馬もいるがアイラブリリやタンジブルアセット、ブラボースキーなど芝ダ問わず短距離向きの馬も多くオープンクラスでも十分に太刀打ちできるはずだ。

本線は前走逃げて４馬身差の楽勝だったケントヒーロー。押して押してハナに行ったのが大正解だったがキャリアがある分差す競馬もできるし不安は少ない。中１週で再度関西からの輸送になるが直前も坂路で一杯に追われて２歳馬としては上々の時計で動いており連勝機はふくらんだ。

サフラン賞(７着)はレコード決着で追い込み不発、アルテミスＳ(１６着)は距離、展開ともに向かずで不完全燃焼のシーブリーズライフもカンナＳ２着の距離で反撃したい。福島1200mで圧倒的な強さを誇るサクラバクシンオー産駒のエイユーモモチャンやすずらん賞２着、カンナＳ４着とオープン実績もあるレディーも前進がある。