723件のひとこと日記があります。
2012/11/23 00:00
京都2歳S(2)
シェイクザバーレイの父Duke of Marmaladeは4歳時にキングジョージを含む芝G1を5連勝しカルティエ賞にも選出された欧州の名馬。父がデインヒル、母父キングマンボでかなり柔軟性に富んだ日本への適性も高い血統構成だけに配合次第では大物を送っても不思議ないと言えるが本馬はサドラー系のGalileoとShirley Heightsを経由したDarshaanだから日本で走るには少し厳つすぎる。Raise a NativeやMr. Prospectorのクロスでどれだけ緩和されるか。ただ完成像が描きにくいだけに興味は大きい。無難な落とし処は道悪や洋芝。
サンライズバード(父タニノギムレット)は祖母が名牝ロジータでイブキガバメントが芝の中距離重賞も勝っているが一族の活躍はカネツフルーヴやレギュラーメンバーなどダート馬が優勢。本馬自身もGraustark4×5だから文字通りダート色が濃く、1分37秒9と時計が掛かった稍重の新馬戦で後方から突き抜けたのは合点がいく。ただ恐らくは芝のスピード勝負だと分が悪い。意外にもギムレットのダート馬はスマートタイタンくらいだが順調ならば砂路線で成功する下地は備えている。
良質な当たりを提供し続けるビワハイジはスペシャルウィークのブエナビスタがナスキロの伸縮性で歴史的名牝の座を射止めたのに対してサンデーサイレンスのアドマイヤジャパンはNijinskyのスタミナと粘りを基調としディープインパクトに立ち向かった。その証拠にSSにしては珍しい前受けで切れる脚はなかった。テイエムダイパワーは母がグラスワンダー×Nijinsky系の組合せでNijinsky4×5だからややくどい印象。逃げて新馬勝ちだが実質競馬をしたの2Fで後続の仕掛けが遅かったのに助けられた感も否めないしここは見送りが妥当。先々はローカル小回りが働き場。
ピンポン(父ハーツクライ)のLyphard4×4はダート5戦4勝のマスクトヒーロー(母ビハインドザマスク)と同じでディープインパクト産駒のジェンティルドンナほど洗練された美しい血統構成に入る強クロスではないが数少なくも逆パターンでは父ダンスインザダークからザラストロ、アドマイヤベガからニホンピロアワーズが活躍しているように今後とも注目して損はない配合だ。
新種牡馬チチカステナンゴは社台に購入されダイワスカーレットやキストゥへヴンなど優良な繁殖を積極的に回されながら2歳リーディング29位(芝4勝、ダート1勝)だからこの成績は低調と言わざるを得ない。根本的にスピード不足の産駒が多く見受けられ昇級戦では全く通用していない。そんな現状で一応の結果を残しているのがアグネスタキオンとの組合せでニシノアプレゲールはいちょうSで直線スムーズさを欠く場面もあって0秒1差4着だから少しは見込みあるかもしれない。