京都記念

ディープインパクト産駒について前回の改訂版データを抽出してみた。

まずは東京新聞杯終了時点での芝重賞成績【28-34-36-191】

そして前回は年齢とコース別に並べたが今回は重賞３着以内時の９８回を対象とした前走成績。


★重賞１着(２８回)→[17-2-4-5]これが２?３歳馬だと[14-2-4-1]唯一３着を外したのもジェンティルドンナのチューリップ賞４着。歴史的名馬クラスでない限りクラシックを狙う馬にとってひとつミスが命取りになりかねない。一方古馬は[3-0-0-4]少しハードルは下がっているが着外馬も前走Ｇ１が２頭、残り２頭もＧ２で２番人気に推されており実力を発揮し切れなかった背景はよく知っておきたい。超の字がつく順張り血統。

☆重賞２着(３４回)→[12-9-3-10]さすがに掲示板あたりからの巻き返しも目立つが半数以上は前走３着以内の好調馬。３歳馬もダービー、皐月賞から格を下げての連対はあるが勝利は掴めていない。人気になりやすいが注意したい。

＊重賞３着(３６回)→[12-6-5-13]このレベルだと前走二桁着順からの浮上も多々あるがこれでも中穴程度で人気先行傾向。リアルインパクト、ダノンバラード、トーセンラーはこれが癖になっている感じで過去の成績から再犯の有無もうまく見極めたい。


さて京都記念。実績最上位は宝塚記念３着のショウナンマイティ。菊花賞(８着)以降、末脚の威力が増して安定感のある成績だが今回は休み明け。３か月の鉄砲は２度利いているが疲労を癒すため筋肉を完全に緩めての７か月半ぶりは不安材料。乗り込み量は少なくないが１０本の調教より１度の実戦だし流れが落ち着く京都の少頭数も疑問だ。

冬場はどうしても続戦組が有利。ここは４歳ベールドインパクトの条件適性と体調の良さを買いたい。京都は[0-1-1-2]で勝ち鞍こそないが京都新聞杯２着、きさらぎ賞３着、菊花賞４着と実績十分。京都新聞杯[11秒9-11秒3-11秒5-12秒0]きさらぎ賞[11秒6-11秒3-11秒3-11秒1]菊花賞[12秒2-11秒9-11秒8-12秒4]下り坂を利用した上がり4Fからの持続力勝負に向いている。

菊花賞は前半5F60秒9で中盤も緩まない流れにしてゴールドシップ以下このロングスパート合戦に加わって上位に残った馬の心肺機能は評価していい。序盤掛かって位置取りを下げてしまったが外から果敢に勝ちにいったベールドインパクトの強さは光る。ディセンバーＳは激戦後で調教も加減されていたが地力でマルカボルト以下を抑えきった印象。クラシック皆勤の経験が身になりつつある。

当然前走１着からの重賞挑戦は好ムード。半姉は４歳でヴィクトリアマイルを制したコイウタで成長力がある。母父ドクターデヴィアスの持つAllegedが効いて長くいい脚を使ってもバテない。男馬で馬体に幅が出て長めの距離もこなせるが前走後に鞍上が「距離は2000?2200mベスト」と言ったようにゆったり競馬できる距離替わりは好材料。追い切りはＣＷで長めから持ったままで併走馬に先着しており好状態。早目の外進出から直線は押し切る。

日経新春杯を勝った同じ４歳カポーティスターへの本線。格上挑戦だった前走が「軽ハンデ」「内伸びの内枠」「展開」と全てがハマったフロック扱いも仕方ない内容も正攻法は褒められる。今週の極悪の坂路で終い12秒6は目下の充実度を窺わせる。ハーツクライ産駒は[3-5-2-14]で連対率、複勝率ともに首位。単複回収率的にもベタ買いＯＫ。近親のサクラローレルは本格化してから一気にＧ１まで駆け上がっており注目。

伝統のＧ２だけあって昇級馬には優しくないが今年の５歳サクラアルディートは侮れない。全成績[5-5-0-2]で芝では[5-4-0-1]実質底を見せていない。先行して速い上がりを叩き出せるのは魅力。珍しくディープインパクト産駒の回収率が単129％、複88％あるコースで穴はこれ。京都巧者トーセンラーは昨年の４着馬。昨夏から立て直し状態も上々、前走７着だがTHE常習者だけに頭はなくてもこの人気なら連下の目はある。

ジャスタウェイも父ハーツクライだが母系が米血脈でパワーのある掻き込んだ走法。末脚が伸びそうでも思った以上に伸びないのはこれが原因。1800m以上で[0-1-1-4]外回り替わりは良いが勝ち負けはない。ジョワドヴィーヴルについては説明するまでもない。暗闇で落ちているかもわからない１円玉を拾おうとしているようなもの。