オーシャンＳ

実績は重賞３勝＋Ｇ１入着歴もある６歳ダッシャーゴーゴーが断然。昨秋のスプリンターズＳはまさかの殿負けを喫したが休み明けで59Kgを背負ったシルクロードＳでドリームバレンチノのハナ差２着に奮戦したように能力に陰りなし。今度は２年前に制しているレースに56Kgの恵量で出走。調教も猛時計に迫力のある動きで文句なしの仕上がり。

死角なしの確勝級存在だが11年ＣＢＣ賞以来白星に見放されているように勝ち味に遅いタイプで隙があればこの部分。ただまともに勝負すれば実力差がある面々だけに勝つのは難儀。ここは新進気鋭の韋駄天ハクサンムーンに◎をうった。自分の世界に持ち込めば相手や舞台不問の強さを見せつけるのが生粋の逃げ馬。

これまで全て芝で[5-0-0-7]３着すらないのが象徴的。1200mでは[4-0-0-3]敗れたのは番手に控えた葵Ｓ(９着)前半3F32秒5で飛ばした北九州記念(４着)執拗に絡まれた京洛Ｓ(１５着)どれも負けても仕方ないと思える確たる敗因があった。惨敗後で人気が急落した京阪杯は前半3F34秒3-後半3F34秒2でまんまとマイペースにハメ込んで逃走完了。

非凡なスピードはデビュー前の稽古から目立っていたが３歳６月の出石特別が圧巻。外から抜群の二の脚でハナを切ると一人旅。４角を楽な手応えで回ると直線半ばまで持ったまま。結局ノーステッキで後続を５馬身差突き放した。当時４着だったのがスギノエンデバー(北九州記念)この時点でセントウルＳと０秒５差の「1分07秒8」はまさに一線級古馬顔負けだ。

先週のアクアマリンＳが前半3F32秒9-後半3F35秒0＝「1分07秒9」準オープンとしては速い流れ。51Kgの軽ハンデが効いたとはいえ伏兵のビラゴーティアラが２着に逃げ粘るのだからよほど馬場状態が良い。直線に急坂のある1200mで３戦３勝のハクサンムーンが逃げ切れない理由がない。休み明けだが仕上がり上々、連勝を伸ばして強敵待つ大舞台へ。

穴を拾うとすれば10年2着エーシンエフダンズ3着シンボリグランや12年1着ワンカラット2着グランプリエンゼルのように前走平坦の京都で差し損ねていた馬が面白い。その中でもニシノビークイックのシルクロードＳ(９着)は展開不向きに加え直線で窮屈になり追いづらい場面があっての０秒３差。

道頓堀Ｓではハクサンムーンの２着。浜松Ｓも強烈な決め手で差し込むなどその末脚は一級品。父デュランダルの現役時代のキャラと違ってエリンコート、フラガラッハの重賞制覇はいずれも上がりの掛かる展開。配合にも左右されるが母父パラダイスクリークであれば九分方この傾向。スムーズなら一発の匂いが漂う▲。

好走時のイメージが強いのか何度も騙されている△エーシンホワイティも今回ラストチャンス。いくら展開向かずが続いても限度がある。春雷Ｓを勝っている舞台で復活がなければ見切る。サドンストームはゲート難がレースの度に悪化していて鞍上津村では卸せないと判断。ツルマルレオンも戸崎圭太特需にあやかる手もあるが現実は掲示板が一杯。