723件のひとこと日記があります。
2013/03/08 18:00
中日新聞杯
先週、早くも二桁の10勝目を挙げ、全国リーディングトップを快走する橋田満厩舎。勝率.238、連対率.452は他の追随を許さぬ断トツの成績でまさに絶好調と言える。近年も30勝に迫る勝利を安定供給していたが今年の好ダッシュを見れば95年の36勝を越える過去最高成績の更新も想像に難くない。
躍進を支えているのは厩舎の1/3以上を占める15頭の大所帯であるアドマイヤ軍団の復調が大きい。クラシックにはアドマイヤオウジャ(スプリングステークス予定)アドマイヤドバイ(若葉ステークス予定)がスタンバイし、古馬では天皇賞(春)も視野に入るアドマイヤフライト、ダート短距離を賑せそうなアドマイヤサガスら鮮度の高い素質馬が続々とオープン入りを決めている。
アドマイヤセプター、アドマイヤロイヤルなどお馴染みのメンバーも健在。アドマイヤベガ、アドマイヤグルーヴ、アドマイヤマックスなど厩舎重賞通算50勝中、実に27勝をアドマイヤ冠名で稼いでいるようにアドマイヤとの関係は深い。アドマイヤの復権と橋田満厩舎のリーディング争いには注目しておきたい。
今週も中山牝馬ステークス(クイーンリヴィエラ)そして中日新聞杯には目下重賞3戦連続2着のアドマイヤタイシを送り込んできた。切れる脚はないがDanzigのパワーとHis Majestyの重厚さがONになったパワフルな走りでグラスワンダーと同牝系だから福島記念や中山金杯のように小回りを捲らせれば強い。
そして朝日CCのように上がりの掛かる厳しい展開をスタミナで踏ん張れてしまう。直線は長くても時計を要す中京の追い比べは歓迎だろう。ましてここ2戦と同じ「55Kg」は昇級間もないパッションダンスと比較してもかなり有利に働くと思える。ただ本質的に勝ち味の遅さがあるだけに頭期待の本命としては信頼度は少し落ちる。
狙ってみたいのはこちらも上昇著しい4歳アンコイルド。白富士ステークスではステラロッサ、ムーンリットレイクを競り落とし4連勝。中山記念は初の重賞挑戦で道中勝ったナカヤマナイトをマークする格好で運んだがさすがにキャリアの差がでた。それでも向正面からずっと外に進路をとって0秒9差であれば悲観する必要はない。
前走負けても[5-1-1-2]と堅実だが芝2000mは[5-1-0-0]左回りだと[2-1-0-0]ベストディスタンスだろう。父Giant's Causewayはエイシンアポロンがそうだったように時計が掛かるくらいの方が合う。祖母Triple CouronneはG1(9勝)で「鉄の女」の異名をとり日本でもオープン特別時代の富士SでジャパンC4着以上のインパクトを残した女傑トリプティクの全妹。
この牝系はオースミタイクーンやエルノヴァ、旧コースの中京記念を制したマチカネオーラなど日本で活躍した馬も多い。ナスキロのクロス持ちで血統の字面以上に末脚は爆発力がある。前走は中間少し楽をさせた影響で太め残りだったが今度は終い重点も素軽さを増したシャープな動きで状態上昇。重賞という難問を解いて来るべき春に弾みをつける。
実力的にはトウカイパラダイスも遜色ない。夏バテが長引いて昨年後半は不本意な成績に終わったがレベルの高かった金鯱賞で接戦の4着、日経新春杯も3着で徐々に良い頃のデキに戻ってきた。息の長い末脚を使う馬で新装中京では昨春連勝しているように相性抜群。本格化のきっかけとなった思い出の地で再びV戦線に浮上。
人気薄でもしつこく追いかけたいのがダンツホウテイ。どうも枠運がなく評価急降下だが良馬場の2000m重賞、しかも絶好の内枠とくれば激走の条件は揃った。以下シンボリクリスエス産駒でも鋭い決め手があるサトノアポロ、適度に上がりの掛かる直線の長いコースでセイクリッドバレー(中山金杯上がり2位→白富士ステークス上がり3位)開幕週でドリームセーリングの逃げ残りにも注意したい。