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2013/03/09 22:59
中山牝馬S・東風S
土曜のメインは人気サイドで決着し的中はお預けとなったが日曜の重賞は両方とも毎年波乱含み。ここで攻めの手を緩める理由はない。特に中山牝馬ステークスは過去10年で11頭が複勝圏の壁を突破しており無秩序無法地帯。穴党には望外の景色。とにかく猛烈に荒れる。予想も簡単ではないが目先の資金に捉われず懐広くいきたい。
これだけ荒れるのはコース適性等々の条件面もあるが一番買われて人気になりやすい前走1着馬が[0-1-2-22]とまるで信頼が置けない事に起因する。「牝馬は格より調子」の金言が役に立たない。
というのが昨年のレース前までのお話だったがジンクスは発見された瞬間が最期とはよく言ったもので96年にショウリノメガミが2着してから長きに渡って人気馬を蹴散らしてくれたこのデータがオールザットジャズの2着によってあっさり吹き飛んだ(ちなみに昨年は8番人気レディアルバローザ◎にも関わらずデータで機械的に切って大失敗した)
まだ94年ホッカイセレス以来の勝利が残っているが連対が塗り潰された以上あまり意味を持たなくなった。そもそも根拠に乏しいのだから仕方ない。そしてこういう風向きの変わり目で今年は勝利を手にする馬が現れるのではないか?こう推理してみたい。博打は裏目裏目を読んでいくべきだろう。
本命に推したいのは4歳アラフネだ。前走の初音Sはスタートを決めると大外枠でも折り合いに気を使うことなく流れを見ながら控える余裕があるほど楽なレース運び。直線に向いて追い出されると手応え通りに鋭伸し、先頭に躍り出て、そしてゴール前で後続に迫られるともうひと伸びで着差以上の完勝。昨年春の時点では考えられない進歩だ。
桜花賞など無謀とも思えるG1(重賞)挑戦や牡馬相手の準オープンを辛抱強く戦ってきた成果が実りつつある。目に見える契機は2走前正攻法で3着した節分Sだがそれ以前の準オープンでも着順は別として着差は秋風S「0秒3」紅葉S「0秒4」ファンタスティックJT「1秒0」初富士S「0秒4」1400?1800mを使われて大きく崩れてはいなかった。
04年3着フラワーチャンプ、05年3着チアフルスマイル、07年3着ヤマニンメルベイユ、09年3着ダンスオールナイトなど準オープン勝利がありながら重賞経験の無さで評価を落としていたパターンに似ている。追い切りでは目下の充実ぶりを物語るように南Wで【5F66.8-4F51.9-3F37.7-1F12.7】と見事な動きを披露。
呪縛が解けた前走1着。幸いにも人気はない。これにハンデ53Kgは願ってもない絶好機。母はサンデーサイレンス×Kingmambo。牝系にはA.P. IndyにLemon Drop Kid。間違いなく重賞級の底力がある。荒れ狂う波を転覆せず乗り切ったアラフネがここから順風満帆な航海に漕ぎ出す。
レースの性格的に相手は細かい事抜きにとりたい。まずは愛知杯2着のサンシャイン。超スローを軽ハンデで粘り込んだだけで内容的に疑問符はつくが勝ったエーシンメンフィスが京都牝馬ステークスで2着したのは大きい。オークスからぶっつけの秋華賞でも出遅れがありながら0秒4差(7着)の脚力があれば「53Kg」のG3では上位争いになる。
ダイワズームはスイートピーS勝ちを含め1800mでは[3-0-0-1]初めての敗戦が前走の小倉大賞典7着だったが僅か0秒4差。得意の中山で牝馬限定なら腕が鳴る。枠的には有利ではないが愛知杯で前残りを唯一後方から差し込んだアイスフォーリスの地力も警戒したい。前走は久々で走る気に欠けていた感じだったし度外視できる。以下は末脚比べになった時のオメガハートランド、流れが落ち着いた時のスマートシルエットが抑え。
東風Sは12年京都金杯を勝ったマイネルラクリマや11年NZTを勝ったエイシンオスマンなど実力のある復帰組がいるがさすがにいきなり動けるほどの態勢にはなっていない様子。中山の鬼キョウエイストームは57Kgでも当然評価するとして先行馬少数+中山実績豊富の観点からすればサトノタイガーがお買い得だ。
オープン特別でもこの相手関係であればマイペースに持ち込める公算が高い。久々でも仕上がり上々だし前向きな気性で鉄砲駆けOK。スピリタスは昨年の京成杯AH3着馬。休み明けはやっぱり走れないが叩いた今回は一変の余地あり。脚の使いどころが難しいが札幌記念5着や中山記念4着の実力があるネオヴァンドームも侮れない存在。