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2013/03/17 14:40
スプリングS
こめかみが断続的にピクつく実に微笑ましい人気順である。重賞勝ち馬のフェイムゲームがこの人気とは低評価も甚だしい。巷で悪評でも流れているのだろうか?たしかに権利に拘る必要はない立場、鞍上との呼吸が未知数など割り引き対象となる材料もあるが主役不在のクラシック制覇に向けてここは一気に地盤固めといきたい。
アクションスター、マイネルストラーノも人気がないようにそもそも論として京成杯が軽く扱われすぎている。スタート五分のフェイムゲームは1000m通過61秒0の平均ペースを後方4番手の追走。道中は内でじっくり脚を溜め、ペースの上がった3角過ぎから外を回って進出。直線も勢いを持ち込んで力強い末脚を全開しケイアイチョウサンを捉えると同じく追い込んだアクションスターの追撃を阻んだ。
前半、後方に控えた組が上位を独占し一見すると前崩れの展開だがレース全体のラップを見ると[12.6-11.0-12.6(36.2)11.8-13.0(61.0)13.1-12.7-11.9-11.6-12.0(35.5)]中盤で13秒台が連続しており逃げ先行馬にも息の入る時間はあったから京成杯の展開利において逃げ先行<差し追込とするのは誤解だ。
好例は前後半(36.2-35.5)でレースバランスが今年と全く一緒だった09年。流れ通り2番手からアーリーロブストが押し切って、逃げたモエレビクトリーが3着に粘った。一方で唯一差して2着に入ったのがナカヤマフェスタ。上がり勝負になり前で運んだ馬たちに有利な展開を打破しているのだから強い。今年の場合は後から突っ込んできた馬が多くて価値が薄いような錯覚をしているだけ。
勝ちタイム「2分02秒3」は過去10年良馬場での8戦中5番目とごく平凡だが速い時計で決着した年はフォーカルポイント、フェイトフルウォー、ベストディールなど消耗が大きいせいかクラシックでは結果を残せていない。逆に2分02秒台以降だった年はマイネルチャールズやエイシンフラッシュなど大舞台でも好走を決めている。
フェイムゲームは2走前にも稍重の中山2000mで「2分02秒7」2馬身半抜けた記録がある。コース適性的に皐月賞は手に届く位置にあるだけにもう一段階上の裏付けを求めたいのが今回のスプリングステークス。中山1800mは新馬戦で8着に大敗しているが当時は仕上がっていなかったから参考外。半兄バランスオブゲームは中山記念(2)(1)(1)着だったからこの舞台の適性は当然高いはず。
ノーザンファーム天栄から戻ったのが2/22。この中間は従来の坂路、コースに加えてプール調教を施すなど試行錯誤、幼かった気性も徐々に解消されて大人になってきた。本番を見据えた仕上げにはなっているが中身は出来ており好勝負になる。G1馬ロゴタイプ、きさらぎ賞勝ち馬のタマモベストプレイはいるがクラシックを睨む上で重要な相手とは思えないだけに結果も欲しい。宿命のG2奪取を悲願への突破口としたい。
惜しくも2着だったがアクションスターの急追も見事だった。フェイムゲームが通った位置をなぞる様に上がって行って上がり最速の34秒4を叩き出した。スタートの立ち遅れがなければ順位は替わっていたかもしれない。降雪による中止があっての連続輸送で体調も万全ではなかっただけに相当芯がある。父は3歳重賞得意で順張り血統のアグネスタキオンで母は仏のマイラーだからこの距離は合う。
マイネルストラーノは祖母マイネマジックがクイーンS3着、母マイネソーサリスが愛知杯優勝、半姉マイネソルシエールがフローラS2着など1800?2000mは得意の血統。京成杯(8着)は好位追走から失速したが初勝利が中山だったしホープフルS2着だからコース適性はある。若葉ステークスで自爆したメイケイペガスターはさておき優秀な内容だった共同通信杯3着は地力強化の証。その前走時より調教は良かったし再度の浮上がある。
デビュー以来[2-4-2-0]で堅実のサーストンニュースは勝ち上がりこそ1月下旬と遅かったが前走であっさり連勝。軌道に乗ってきたダイワメジャー産駒、昇級戦でこそ相手なりの真価発揮。他の2勝馬だとマンボネフューは大外枠、ヘルデンテノールはコースとそれぞれ死角があるだけに抑えまで。
朝日杯FSの伏兵から一転し人気背負うロゴタイプは札幌2歳ステークス4着以来の1800m。距離自体はこなせると思うが調教が軽すぎるだけに今回は消し。タマモベストプレイもマズルファイヤー、アドマイヤドバイの若葉ステークスを見るときさらぎ賞はレベルが低かった。