オアシスＳ・福島民友Ｃ

今年から伸びシロのある４?５歳馬を積極的に狙えを予想のテーマにしている。100人いれば100通りと言われるくらい予想の仕方は多岐に渡るのでなんとも言えないが個人的には過去の実績に頼る高齢馬を穴として多く取り上げてきたように思う。もちろん成功した事も一度や二度ではないのでこの手法を一切無視するわけではない。

ただし結果的に負けてしまうとそれは所詮“終わった馬”感が深まる。将来性に期待を抱くわけでもなしにその予想はただ没ルだけ。つまり未来がないのだ。一方、条件戦をコツコツと上がってきたような若手は実績がないと勢いを買われても一度の凡走で見限られがち。早々に重賞不適合のレッテルを貼られてしまったりする。

ただピークを過ぎた経験のある馬にはない成長力が備わっているので一戦一戦が糧となり着実に地力を蓄えていく。たとえ時期尚早でも長い目で見ていくことができる。そしていつか走る時を見抜ける瞬間がやってくるのだ。先週のサンレイレーザーがまさにそれ。昇級してから重賞でも善戦していたが直近のオープンも勝ち切れていなかったのでＧ２は荷が重いと軽視されていたが実績馬たちを見事蹴散らして２着に好走した。

このレースは６歳以上でも近走が充実している元気な馬が多いが先行投資で４歳ナガラオリオンにダートで輝く一等星に成長してもらおう。デビューから1200?1400m[4-1-3-3]でオープンに昇級するまで４着以下に落ちたことは一度しかなかった素質馬。ポラリスＳ(6着)コーラルＳ(4着)は完全に産みの苦しみという気がする。

先行しても差しても通用せず方向性を見失う時期でもあるが渡月橋Ｓでメイショウマシュウ(根岸Ｓ)を抑えたことや円山特別でアドマイヤサガスと０秒４差あたりを能力の拠り所とすればオープン特別で臆する事は何一つない。ずっと速い上がりを出してきた馬が近走思うように伸び切れていないのはこのクラスだと1400mが忙しいのかもしれない。

それだけに今回初距離となるマイル戦投入は魅力的だ。若いうちは「未知」と「チャンス」は表裏一体なのだ。前半ゆったり乗れる東京での新味は想像に難くない。三代続くオオシマ血統で派手さはないが確実に足元を固めてきた。父アドマイヤマックス×母父ミスプロ系でオオシマ血統は前述のメイショウマシュウと同じ配合でもある。裏開催の準メインでいかにも穴職人江田照男がひと仕事してくれそうだ。

持ち時計上位から５歳ウォータールルドが対抗。前半3F34秒9-4F47秒0の緩みない流れだった錦秋Ｓを２番手から押し切っての「1分36秒0」は自力で作った記録だけに値打ちがある。翌日の武蔵野Ｓをコンマ４秒も凌いでいるのだから文句なし。近走も０秒３、０秒４と少差に健闘しておりクラス慣れが見込める今回は得意の東京でもありソロソロだ。

東京マイルではまず崩れないオープン特別では常連のアドマイヤロイヤルが３番手だが勝ち切るまでは疑問も残る。あとは東京ダ1600mで【8-7-2-31】３０戦以上では種牡馬別トップの勝率、連対率、複勝率を誇るトワイニング産駒のセイリオス。回収率も優秀でベタ買いＯＫ。馬群に入れた方が集中して走れる馬で最内枠もプラス材料。鞍上が直線で捌ければ食い込める。

【福島民友Ｃ】
おそらく二の脚の速さからエーシンダックマンが先手を主張すると思うがフォーエバーマーク、エイシンオスマンあたりも逃げたいタイプでポアゾンブラックやレッドスパーダも溜め切れする馬ではないので早めの競馬になる。２走前は距離、前走は渋った馬場と敗因がそれぞれしっかりしているニシノステディーを良馬場で見直す。

Ｈペース必至のメンバー構成で昨秋６秒台を叩きだした優秀なスピードが活きるはず。前半3F33秒0-後半3F33秒9をうまく中団で追走し絶妙なタイミングで抜け出しを図った。さすがに当時ほど猛烈なペースにはならないだろうが先行争い激化による後方勢の恩恵は必ずある。昨夏当地で２着した時のように福島は上がりも掛かってくるので歓迎だ。

阪神牝馬ステークスは外枠で壁を作れずに８着に終わったカラフルデイズもダート時代には長めの距離実績もあるが現状は1200mがベター。50Kgの超軽いハンデだったバーデンバーデンＣを勝っているビウイッチアスもそれ以降は精彩を欠いていたがササ針放牧を経て複調気配。ひと叩きで好仕上がりのフォーエバーマークも平坦1200mはぴったりだ。