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2013/04/28 14:00

天皇賞(春)



馬名 性齢 負担
重量
騎手 厩舎 単勝
オッズ

1 1 牡5 58.0 武豊 藤原英 12.1 3
1 2 牡5 58.0 村山 92.1 12
2 3 牡5 58.0 浜中 安達 21.1 5
2 4 牡9 58.0 戸崎圭 40.1 8
3 5 牡10 58.0 Cデムー 国枝 85.8 11
3 6 牡4 58.0 蛯名 戸田 6.6 2
4 7 牡5 58.0 岩田 梅田智 18.3 4
4 8 牡4 58.0 内田博 須貝 1.4 1
5 9 牡5 58.0 川田 松田博 142.7 15
5 10 牡6 58.0 藤田 荒川 159.3 17
6 11 牡11 58.0 北村宏 野中 143.1 16
6 12 牡7 58.0 和田 池江 58.1 10
7 13 セ7 58.0 モッセ ダンロッ 23.4 6
7 14 牡8 58.0 国分恭 226.8 18
7 15 牡4 58.0 高倉 矢作 42.1 9
8 16 牡6 58.0 柴山 田所 103.1 14
8 17 セ5 58.0 北村友 音無 101.2 13
8 18 牡5 58.0 福永 友道 36.8 7

大方の目論み通り、ゴールドシップフェノーメノステイゴールド産駒による一騎打ちが濃厚だ。格は皐月賞、菊花賞、有馬記念と八大競走を三つも制しているゴールドシップが明らかに上。それでもG2ばかり3勝のフェノーメノが一強+その他多数の主力ではなく二強の一角とされるのはこの2頭が唯一顔を合わせたダービーでの先着歴が物を言っているのだ。

ただ普通に考えれば3000mを強力な捲りで二度も乗り切って、これ以上ないかたちで恐るべき持久力と心肺機能を示しているゴールドシップに対して、日経賞の2500mがキャリア最長距離で初の京都コース、まして初の遠征でもあるフェノーメノが優位に立つはずもない。

しかし鬼門とされる青葉賞→日本ダービーのローテをほぼ完璧な内容で走り抜き、不得意と見られていた中山でセントライト記念を完勝し、2着に敗れはしたが3歳にして盾の1番人気の重圧に耐え、最強の面々が凌ぎを削ったジャパンCでも5着。3歳春以降のフェノーメノはレースの度に必ず新たな一面を見せ成長の道標としてきた。

そして4歳になった今年の始動戦でも距離の壁を突き破った。G1馬でも難しい休み明けを盤石の競馬で勝利したことで実力馬としての風格にも一段と箔がついた。フェノーメノの素質の量は云わばゼロを含む整数ではなくゼロを含まない自然数。すなわち無限の成長と可能性を秘めた未知数なのだ。

芦毛の金船を撃破するヒントはやはりダービーにある。フェノーメノゴールドシップに先着した以上にゴールドシップが連対を外しているという意味で大きい。語弊があるかもしれないが馬場に勝ったディープブリランテと馬場に負けたゴールドシップ。ダービーに関しての明暗はこうだ。その中で自らの能力だけを頼って好走を決めたのがフェノーメノだった。

近年はG1ウィークになると芝が刈り込まれ時計の速いコンディションになり高速決着が続出。先の皐月賞は二開催の最終日だったのに「1分58秒0」のレコードだった。馬場造園課の技術は褒めるとしても、いくらなんでも過保護すぎる。天皇賞(春)の京都も例外ではなく12年1着ビートブラック、11年1着ヒルノダムール、3着ナムラクレセント、10年2着マイネルキッツ、3着メイショウドンタク、09年1着マイネルキッツ、2着アルナスライン、08年2着メイショウサムソン、3着アサクサキングスなど過去5年でこれだけ内枠や4角で3番手以内にいた馬が上位に来ている。

ゴールドシップのタイトルはいずれも後方からのロングスパートだったがこういう特殊なバイアスがかかった馬場ではなかった。ただし「G1レースで唯一落としたダービーは除いてだ」ゴールドシップの絶対能力は認めているし、歴代でも屈指の総合力も持つ完成された競走馬だと思うが皮肉にも能力と関係ない部分が死角になっている。

ただここまではやや他力本願でフェノーメノのVを後押しする根拠としては乏しいがここで関連性を増してくるのがこのコラムでもよく取り上げる『ダイワスカーレットウオッカ理論』前に行くものが後ろより早ければ、もしくは対等であれば両者に逆転の関係は永久に成り立たない。物理的に無理なのだ。

ウオッカ型がゴールドシップダイワスカーレット型がフェノーメノ。それでもダイワスカーレット型のレースをする根底には当然高い地力が要求されるのは言うまでもない。ゴールドシップの坂上、いや2週目向正面から開始される早めの捲りを封じるためには自ら勇気のスパートをする必要がある。

ゴールするまでスピード、スタミナ、そしてメンタルに破綻があってはいけない。鞍上には展開を読み切り、タイミングを見計らう技術に加え大胆さも問われる。しかしここまでコンビを組んで6戦、酸いも甘いも分かち合ってきたフェノーメノ蛯名正義ならしっかり呼吸を共にし、人馬一体でゴールドシップの追撃を阻める。

日経賞前に帰厩した時から「3歳時に比べると、ハミ受けが安定し、トモの踏み込みがさらに良くなった」と陣営のコメントがあったが追い切りも決して強く追われなくても上体がブレず楽々時計が出る。戸田厩舎の緻密な仕上げは過程さえ見れば一目瞭然で今回も信頼できる。

人事を尽くして天命を待つ━。淀の舞台で華麗に大輪を咲かせてみせる。

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