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2013/05/05 15:00
NHKマイルカップ
東京マイルは単調なスピードだけでは乗り切れない厳しいコース。カレンブラックヒルがニッポーテイオー(88年安田記念)以来となる東京マイルでの逃げ切りを決めて話題になった昨年は前半4F47秒3と異例のスローペースだった。結果論になるがカレンブラックヒルはHペースの毎日王冠を勝つほどのスタミナも持ち合わせていた。
その観点からすれば今年一番人気濃厚なエーシントップは不安が大きい。逃げ一辺倒ではないが追って味のある馬でもないし血統的にこのミスプロ系はどう考えても買えない。乱ペースも頻発するレースで朝日杯FSの二の舞もあるはずだ。
この解釈のあとでこの本命は究極の矛盾だが一連のマイルでのパフォーマンスから大器たるコパノリチャードの可能性に賭けてみたい。
11/4 新馬(京都1400m)3F35秒2-4F46秒7 上がり3F11秒6-11秒4-11秒6=「1分21秒3」
【参考】
11/3 秋明菊賞 3F36秒2-4F48秒2 上がり3F11秒8-11秒0-11秒4=「1分22秒4」
10/27 スワンS 3F35秒2-4F46秒7 上がり3F11秒0-11秒2-11秒6=「1分20秒5」
12/2 千両賞(阪神1600m)3F34秒7-4F46秒0 上がり3F12秒1-11秒1-12秒4=「1分33秒4」
【参考】
12/9 阪神JF 3F34秒1-4F45秒9 上がり3F12秒2-11秒5-12秒7=「1分34秒2」
12/15 リゲルステークス 3F35秒4-4F46秒8 上がり3F11秒5-11秒6-12秒4=「1分33秒8」
1/12 白梅賞(京都1600m)3F35秒2-4F47秒1 上がり3F11秒7-11秒3-11秒7=「1分33秒9」
【参考】
1/6 シンザン記念 3F34秒6-4F46秒6 上がり3F11秒9-11秒5-12秒3=「1分34秒3」
1/5 京都金杯 3F35秒3-4F47秒4 上がり3F11秒5-11秒2-11秒8=「1分33秒5」
何度でも載せたいコパノリチャードの才能を示す優秀な記録。負かしてきた相手もカオスモスはシンザン記念3着、今回も出走するレッドアリオンがNZT2着、エールブリーズはマーガレットS2着、白梅賞で圧勝したプリムラブルガリスもNZT4着とことごとく好成績を残している。
初重賞制覇となったアーリントンCは前半から控えるかたちになったが鞍上になだめられて折り合い、手応え十分に4コーナーを回ると溜め込んだ力を一気に解放。11秒4-10秒9-11秒8の高速ラップで後続を寄せ付けなかった。
当時騎乗したW.ビュイックがこの豊富なスピードはマイルでこそと進言しやんわりと距離延長に難色を示したのに対してオーナーの希望で向かうことになった皐月賞はゲートで後手を踏み、ハナを切るために手綱を押した影響で完全に制御が効かなくなった。
半マイル通過が45秒7でマイルの通過が「1分34秒0」これはNZTの47秒8、「1分34秒8」よりずっと速い記録。単純な時計の比較に意味はない。では何が言いたいかと問われれば「戦ってきたランクがひとつ上」だと答えよう。結果的に13着に大敗したがあのままぬるま湯のNZTに進んでいたら折角の高い素質や優秀な記録もうまく開花に結びつけられなかったかもしれない。
その経験を生かすべくマイルに戻るの今回はたとえG1でも試金石。父ダイワメジャーで母父が長い直線で頼もしいトニービン。他にもCaerleon、Blushing Groomとスタミナ、底力を裏付ける血が母系に流れており東京マイルにも耐えうる。幸いにも皐月賞のダメージはなく、調整は順調。自慢の速力で3歳マイル王を襲名する。
昨年カレンブラックヒルが勝つまで3着すらなかったキャリア3戦以下だが今年の混戦ならガイヤースヴェルトの力に期待したくなる。デビュー戦のダートを7馬身差で楽勝。2戦目のダートで2着に終わったあと果敢に挑戦した初芝の毎日杯でいきなりの健闘。
キズナは別次元としても前半5F58秒6の急流を先行集団で追走し重賞2着のバットボーイを直線で競り落としての好走だから価値がある。1800mの毎日杯組が強いのは周知の事実。
「背番号55番」で「メジャー」でも活躍した松井秀喜氏に国民栄誉賞が授与された「5月5日」に枠の5?5で決着…。たまにはこういう嬉しいサインもありではないか。