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2013/05/25 10:00
白百合S
今年のダービーは1150万のフラムドグロワールがボーダーとなった。回避待ちだったバッドボーイの賞金が1050万だから僅か100万の差に泣いた。当然、この2頭に重賞勝ち鞍はないが明暗分けたのは「2勝目」フラムドグロワールは秋の府中でいちょうSを勝ち、早々に勝利を積み上げた。
対するバッドボーイは重賞2着こそあるが未勝利勝ちから7戦しても2勝目には届かなかった。エピファネイアと半馬身差、キズナには先着を果たしていても叶わなかった夢舞台。競馬の原点を思い出させてくれる、そんなダービー出走を賭けた水面下の争いだった。
そのバッドボーイが駒を進めてきたわけだからまさに残念ダービー。オープン特別では実績上だし脚質的にも今の京都は前残りがある馬場でチャンスは大きいがここに回ってくる原因となった勝ち味の遅さを踏まえると絶対的存在とは呼べない。ならば妙味ある伏兵陣から手を打ってみたい。
ダート3戦2勝で初めての芝挑戦がオープン特別と壁は高いが◎マッケンジーの素質を先物買いといく。仕上がり途上だった新馬(京都1800m)は3着だったが距離短縮の2戦目で一変。スタート互角もスピードの違いでハナに立つと直線もグングンと脚を伸ばして後続に8馬身差をつける大楽勝。
昇級となった平場500万も前半3F34秒8と快調に飛ばし、直線も十分なリード保っての逃げ切り。勝ちタイム「1分24秒5」は同日の古馬1000万「1分24秒6」と比較しても上々。ダート短距離における地位はまず確保した。おそらく順当にユニコーンSを使えばそれなりの人気で迎えられたはずだがこのタイミングで芝に投入するのがマツクニ流である。
マツクニといえば元祖変則二冠で有名だがブロードアピールやフサイチリシャールらをまだ芝で結果を残せてる段階でダートに使うなどとにかく斬新かつ頭の切り替えが早い。あのダイワスカーレットでさえも有馬記念2着直後にフェブラリーS参戦の予定があった(目の病気で回避)
それでも上級クラスでのダート→芝のパターンはあまり見かけないし、まして将来ある3歳馬で慎重になりたい所、数週後には適鞍もある、にも関らずここで勝負を仕掛けてくるのは少なからず勝算があるからに他ならない。そもそも師がデビュー前からクロフネ、タニノギムレット、キングカメハメハの名前を持ち出し、同じ父であるダイワスカーレットの男版とまで惚れ込んでいる馬。デビューが2月ではなくて秋であれば変則二冠ロードの候補だった。
大型馬だけに細心の注意を払ってダートで卸したがようやく脚慣らしを終え新天地への第一歩。アグネスタキオンはスピード能力の高さや仕上がり早などキャラ的に近いミスプロ系やStorm Bird系との相性があまり良くなくて母系Unbridled’s Song×Slew o’ Goldの配合はマイナスにも映るが逆に考えればメンバー手薄になるこの時期のオープン特別なら持ち前の完成度と潜在能力でこなす方に賭けてみたい。
タガノミューチャンは休み明けのフローラSでオークス2着のエバーブロッサムから0秒2差、同3着デニムアンドルビーと0秒3差の5着に善戦。前半5F63秒1、800mから13秒4-13秒3-13秒3と展開に恵まれたが距離延長で粘りを増したのも確か。
アグネスタキオンとは正反対にウインバリアシオン、コレクターアイテム、ステラロッサなどStorm Bird系と好相性を示すハーツクライ産駒で期待は持てる。前走時は強い調教がなかったが阪神JF後に施されたササ針の効果で悪いところがなくなり動きに素軽さが戻った。鞍上強化で首位戦線。
あやめ賞を昨年の白百合Sと同タイムの「1分47秒0」で逃げ切ったウイングリートも上位争い必至。前半5F60秒3で行って上がり4F11秒7-11秒3-11秒6-12秒1と自らスパートを決めているだけに価値が高い。父クロフネで切れより持久力型だが先行すればかなり渋とく粘る。いつも調教は動くが今週もCWで[6F80.2-5F64.1-4F50.3-3F38.0-1F12.2]は文句なし。
末一手に悩まされていたピュアソルジャーは新緑賞で上がり3F11秒5-11秒3-11秒5を強烈な決め手で差し切った。コース替わり、距離延長など条件が向いていたが豊富なキャリアが活きた。京都は初めてだが外回りは合っているし最終週で少しでも時計が掛かってくれば侮れない。
いつも追い切りはCWのバッドボーイが今回は坂路。関連性は定かではないが最終追いが坂路だったのは弥生賞(10着)時と同じ。もしかすると使い詰めの影響があるかもしれない。