ユニコーンＳ・米子Ｓ

一旦は稍重まで回復した土曜は差し馬の活躍が目立った馬場状態。土曜の深夜から再び降った雨は午前中には止んだが１４時現在ダートは重の発表。依然として中団からの差しも決まる。脚抜きは良さそうだが極端な先行有利ではない。◎はサウンドトゥルーにうった。

７戦中６戦が東京で[2-2-0-2]連対を外したのは出遅れた新馬戦(６着)と前残りを４角１２番手だった2歳500万(６着)とにかく終いが堅実で上がり3F最速が４回、２位が２回、３位１回。このあたりが東京で良績を残せる理由だろう。1/27の500万で負けたコパノリッキーはその後に伏竜Ｓ→兵庫ＣＳを連勝。故障がなければユニコーンＳの大本命だったはずの馬だ。

しばらく500万で足踏みしたが4/28の3歳500万は完勝の内容。前半3F35.5-4F47.8の淡々とした流れを中団後ろで待機し直線は外から豪快な伸び脚。先に抜け出していたミヤジマッキーを捕らえたラスト１ハロンでエンジンが全開になった感じで距離延長が功を奏した印象を受けた。

昨年こそ前半3F35秒0と緩んだが基本的に3F34秒台は堅いレースで決め手のある馬が強いだけにサウンドトゥルーがこの舞台で凡走する姿は想像しづらい。05年１着カネヒキリ、08年１着ユビキタス、09年１着シルクメビウス、11年１着アイアムアクトレス、２着グレープブランデー、12年１着ストローハット、2着オースミイチバンなど芝でも走る軽い血統が得意としているレース。

湿った馬場でおそらくこの傾向に拍車がかかるだけに産駒が東京芝マイルでＧ１を勝っているフレンチデピュティ×フジキセキの配合は相当熱い。前走後はここを目標に順調な調整で仕上がり上々。好時計が連発した美浦の坂路で4F53秒6は遅いが毎回調教は動かない実戦派だから心配なし。11年以降、重賞４勝と若手有望株の大野がＶへ導く。

２月の時点で500万「1分38秒3」の記録があったベストウォーリアが強敵。２着に負かしたのが毎日杯２着、ＮＨＫマイルカップ５着のガイヤースヴェルトだから価値がある。兵庫ＣＳは相手が悪かったし、小回りも多少影響した。中間はジェンティルドンナと手合わせするほど陣営が力を入れており好勝負必至。

同舞台のヒヤシンスＳを差し切っているチャーリーブレイヴはフレグモーネで順調さを欠いておりデキが今ひとつ。鞍上のＣ．ウィリアムズも鬼神と化していた昨年までの勢いにない。ならば連闘で勝負を仕掛けてきた戸田＆福永のクロムレックが大穴。三浦特別は太目残りが伝えられる中での敗戦だけに折り込み済み。端午Ｓ３着で通用する力は証明したし芝でも切れるSmart Strike産駒で不気味な存在。

新馬戦以来のダートだった兵庫ＣＳ４着のノウレッジも距離短縮、叩き２戦目で前進確実。芝の重賞でも善戦していた馬だから絶対能力の高さがある。サウンドリアーナは典型的な1400m専用。鞍上も溜めた分だけ弾けると勘違いして後方で沈むパターン。ベリートゥベリーも馬より鞍上のムラが不安。

【米子ステークス】
昨年は３連単1272万馬券が飛び出したレース。大波乱の原因はエアラフォンがハナを切るような前半4F48秒4の超スローと週中の雨で速い時計が出なかった馬場状態。今年も良馬場にはなったがかなり雨を吸い込んだ馬場でまず３３秒台の決着にはならない。

こういう状況で純粋な逃げ馬であるオースミスパークが単騎で行ければ確実に残る。リゲルＳも前半4F46秒8で逃げて見せ場以上を演出。ハナズゴールと０秒２差、マウントシャスタとクビ差なら大健闘。当時の走破時計がちょうど1分34秒0。あまり速すぎる時計は歓迎ではないから適度に時計の掛かる馬場は絶好のアシストとなる。

洛陽Ｓ２着でマイラーズＣも１２着とはいえ上がり最速で０秒６差のカネトシディオスの近況が良い。先行勢がオースミスパークを深追いして潰れる展開になれば俄然チャンス。六甲Ｓ４着のダノンプログラマーもハマれば一角崩し。いつも惜しい位置まで押し上げてくるオセアニアボスもこの相手なら連下には入れておきたい。