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2013/07/14 11:00
函館記念
今年の函館記念は七夕賞の次週に組まれており(昨年までは中1週)ここがサマー2000シリーズの開幕戦となる馬が多い。サマーシリーズ王者への絶対条件は「最低1勝」2着ばかりが3回あってもダメ。逆にたとえシリーズ1戦1勝でも合計得点が13点以上と明記があるためタイトルには届かない(G2の1着が12点)
シリーズ5戦中札幌記念を除く4戦はハンデ戦。最低2走以上が必要不可欠。面白いのはサマー2000シリーズの歴代7頭のチャンピオンはいずれも札幌記念は不出走だった事。そして4頭が最終戦の新潟記念でVを決めている事。このあたりに各陣営の思惑が見え隠れする。
例えば09年のホッコーパドゥシャは七夕賞3着(56Kg)→小倉記念2着(56Kg)→新潟記念1着(56.5Kg)ポイントを着実に積み重ねながらもハンデ増は最小限に抑えて、まさに理想的な流れで優勝。10年のナリタクリスタルは得意コースの小倉記念をあえて4着(55Kg)で新潟記念を据え置きで勝って逆転王者。
ちなみにナリタクリスタルは翌年も同じ戦術を用いたがイタリアンレッドに七夕賞→小倉記念を連勝され早々にシリーズの流れが傾き、サマーシリーズ連覇はならなかったが前年同様にハンデ据え置きで新潟記念を連覇。07年ユメノシルシも七夕賞3着(56Kg)→新潟記念1着(56Kg)だった。
ここ2年は2勝馬が制しているがイタリアンレッド、トランスワープはともにシリーズ直前の一戦で負けて、最低水準のハンデから戦っていた。G1級の地力を持ち合わせる馬の参戦はまずないだけにこういう根回しの大切さがよく分かる。
ローテの関係なのか、本州外だからなのか、定かではないが函館記念を使ったチャンピオンは12年のトランスワープが初めてだった。元々、函館記念と小倉記念が中1週+移動距離を考えると関西馬に厳しいローテだから仕方ない。今年は中2週になったが今後も関西馬が積極的に活用する道ではない。
こういう正統派ではない角度から予想するとエアソミュールの巴賞は余計だった。サマーチャンピオンを狙うならばここで55Kg→56.5Kgにしておくべきではなかった。最悪据え置きで次戦を睨むならば今回の頭はない。巴賞2着のサトノギャラントも願わくばチョイ負けがいい。
ある程度、独立した目的意識のある関西馬から入りたい。4歳アンコイルドは昨秋の檜原湖特別を皮切りに1月の白富士Sまで怒涛の四連勝で一躍オープン級へと駆け上がった好素材。特にステラロッサ、ムーンリットレイクら骨っぽいメンバーを捻った白富士Sは見事だった。
その後、中山記念(11着)中日新聞杯(7着)と躓いたが着差は0秒9と0秒6。相手強化や冬場に連戦した疲れもあった。中日新聞杯は調教本数を必要としない馬とはいえ、当週にしかもポリトラックで追っただけだから到底重賞を好走するようなデキにはなかった。
4か月の休養を挟んだ巴賞も外厩仕上げはあっても実質の時計は3本。函館入りも直前。歯牙にもかけていなかった。外目を通った馬は壊滅の馬場で、ゲートも後手。狙いのレースで起れば目を覆いたくなる状況も捨てレースなら気にならない。ハンデは減らなかったが潜在能力からすれば55Kgで十分。叩いて上昇必至、今度は絶好の1枠1番。寿Sで見せた立ち回りの巧さと瞬発力を発揮できれば勝ち負けになる。
相手筆頭は昨年1番人気を裏切った6歳トウカイパラダイス。大阪杯でオルフェーヴルと0秒4差(4着)金鯱賞でオーシャンブルーと0秒2差(4着)の実力からすれば昨年と同ハンデは恵まれすぎた。中間に馬也で乗り込み、直前に一杯に追うパターンはいつもの通り。勝ち味に遅いが相手なりは確実。
一応、エアソミュールを3番手に置くが2000m[0-0-0-4]や鞍上変更を考えると難しい条件が揃った。これなら大穴でコスモネモシン。長期休養明けだったマーメイドSは大幅馬体重増もあって惨敗したが総合的に判断すればそこまで悪くはない。2年前にクイーンS2着、札幌記念4着があり洋芝適性は抜群。復調していれば「53Kg」で食い込んでも不思議はない。