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2013/07/21 11:00
中京2歳S・福島テレビオープン
7月も下旬になり競馬カレンダーも完全にローカルモードに突入した。それに伴って新馬戦も本格的になってくる。すでにデビューを果たしている大物候補もいるが新潟、小倉、そして従来であれば札幌開催になる来週あたりから各厩舎のエース級の参戦が増えてくるはずだ。
新馬戦が始まって1か月半くらい経つと決まって聞こえてくるのが“新顔の評判”この僅かな期間で何が分かろうものかと思うが順番付けは人のサガである。2013年度デビューの種牡馬にはここ数年賑わしてきたいわゆる大物サンデーサイレンスがおらず、種付け当初から低調、あるいは不作と言われてきた世代。
日本勢では変則二冠を達成したディープスカイ、輸入勢ではキングジョージを制しブリーダーズカップターフを連覇したコンデュイットが主力の働きを求められるのだろうがあくまで種付け頭数の話だが現実にTOPはカンパニー(139頭)カンパニーも遅咲きの名馬だったが個性派のイメージが強く、枝葉を伸せるような遺伝力は疑問。
これに続く128頭の種付けをこなしたのがマツリダゴッホ(ちなみにディープスカイは第4位の116頭、コンデュイットは第5位の111頭)抜群の機動力と俊敏性を武器に活躍した『中山の神』時として薄笑いすら浮かべたくなる馬だがナリタトップロードの近親という一流の血統背景も買われ、レックススタッドにスタッドインした。
サンデーサイレンス系種牡馬の飽和、共食い状態が依然ある中で3頭目の出走となったマイネルギャルソンがデビュー勝ちを収ると、ウインスプラッシュ、ウインマーレライも未勝利を勝ち上がり、気が付けば2歳リーディングでダイワメジャーに次ぐ堂々の第2位。新種牡馬は使い出しが自然と早くなるものだがこの滑り出しは見事と言っていい。
下馬評自体はそう高くなかったが元々「繋ぎが柔らかい」「馬体のバランスがいい」などの声はあった。常に期待と現実のギャップに悩まされる世界だが実際に走っているのだから本当にそういう産駒が多いのだろう。この勢いに乗ってデビューしてくる馬、そして2勝目を挙げる馬がどの段階で現れるかが今後の評価の対象に変わってきたのは確か。もちろん新種牡馬では一歩リードした。
チャンスが早速訪れている。中京2歳ステークスにマイネルギャルソン、ウインスプラッシュが出走する。マイネルギャルソンは母父マイネルラヴで母マイネデセールはカンナSの勝ち馬。マンハッタンカフェ産駒の半姉マイネサヴァランは1200mで3勝しており、完成度と短距離適性は血統的特長になる。問題は極端に手控えられた調教と輸送。
ウインスプラッシュは母父フォーティナイナーで母母父もSeattle Slew系でアメリカンなパワーが勝った配合。前走は軽量もあって勝ち切ったが芝のスピード勝負は本来分が悪そう。この少頭数とはいえ、これで連圏内に入るような事があればマツリダ評は更に上がってくる。
やはりオープンともなるとイスルギのキングカメハメハ×スペシャルウィークの王道系の配合が良く見える。三代母は最優秀4歳以上牝馬を獲得したルイジアナピット、近親にリトルアマポーラ、血統的な裏付けも十分。距離延長は好材料だし外有利な馬場で差し切るはずだ。
ナムラアッパーはカンパニー×アドマイヤベガで近藤ブランド。トニービンの3×4がどう作用するかだが切れる脚を使える下地はある。馬体が減りすぎなければV機もある。アルデバランは一応芝も走るし祖母ベルエポックも芝の上級条件で好走実績があったからグランシェリーも適性はあるはず。
-福島テレビオープン-
土曜の福島芝はオペラハウス、キングカメハメハ、ブライアンズタイム、トニービン、ダンシングブレーヴの血を持った馬が上位に来ていたようにかなりスタミナ志向の強い馬場。脚質も外からの差しや追い込みが幅を利かせてきている。本命はステイゴールド産駒のドリームバスケット。
エプソムCはスタートが良すぎたのが仇になり前半5F58秒9を追走した結果、半年ぶりの実戦も響き、直線は失速したがこれは度外視していい。昨年2着と相性の良いレースで叩き2戦目の上積みが見込める今回は見直したい。
同じく叩き上昇のモンテエン(母父トニービン)2000mよりは1800の方が合うニシノメイゲツ(1Rでデュランダル産駒が大穴)展開が向いた時のサニーサンデーの大駆け(マーベラスサンデー×トニービン)を相手に取り上げておきたい。