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2013/08/25 14:00
新潟2歳S
日々成長、進化する競走馬を相手にその時点で一番近い答えを導く作業(予想)ですら悪戦苦闘し、まるで的外れも珍しくない。それでいてキャリア1?2戦のレースにも敢然と立ち向かうというのは実は物凄い矛盾か、あるいは経験に基づく確固たる自信か。
2歳戦など幼稚園の運動会とよく言われるがまさにその通り。判断材料や情報がほとんどない中で将来性を占えという方が無理なのだ。ましてデビュー前の評価など以ての外で、これほど曖昧模糊なモノはない。手掛かりは少ないが血統や調教、そして最後は自分の目を頼るしかない。
競馬のサイクルに浸かって約10年だが新馬戦の段階でこれは本当に走ると直感したのはレーヴディソールとフェノーメノだけ。デビュー前から注目していたキズナでも新馬戦は普通だった。あとは記憶の刷新と共に覚えてすらいない。あの2頭は内容や時計がとくに優秀だったわけでもないが奥に秘めるオーラを感じ取れた。
こういう何の根拠もない勘も文字に起こすからには一種の責任を伴ってくるが新馬戦の走りに一流のオーラが見え隠れしたハープスターに◎をうつ。ディープインパクト産駒、名牝ベガの孫というヒット確実の売り出し文句でロードカナロアの半弟ロードストームを押し退けて断然の支持を集めたデビュー戦はひとことで言えば荒削りのおてんば娘。
道中からフワフワした走りでレースに集中せず、直線も内に切れ込んでいくなど、とにかく子供っぽさが目立った。ただ遊びながらでも勝負は決めるのが大器たる所以。川田騎手も「脚を使ったのは最後ほんのちょっとだけ」というように残り100mで一気に2着馬を突き離した脚力には目を見張った。
上がり3Fは11秒台を連続させる抜群の切れ味でもちろん最速の「34秒5」この辺りは父ディープインパクトの良さを存分に受け継いでいる。4角コーナーでロードストームに外からぶつけられながらも怯まなかった根性はベガ譲り。
全兄ピュアソウルは気性の悪さが響いて出世できなかったがハープスターは物事に動じないどっしりとした気性の持ち主で厩舎側が比較にブエナビスタら過去に管理した名馬を挙げるくらいだ。そして牝馬の泣き所でもある馬格にも恵まれており、大物に育つ条件を全て兼ね備えている。
新馬戦後も厩舎で調整し8月頭からCWで5本の時計。1週前に6F82.0-1F12.0を叩き出すと今週も長めから終い重点にラスト11秒7と極上の瞬発力を披露。素質一番の馬が最も内容の濃い調教を消化しているのだから限りなく勝利に近い。いずれは大舞台を走る馬で通過点に過ぎないがまずこのレースで確信を深めたい。
追って味があるデスティニーラブが○ダリア賞は内回り1400mの内枠がモロに仇。道中は外から被されて、位置取りを下げ、直線も捌くのに手間取った分、脚を余した。クビ、アタマ差の3着でスムーズであればと思わせる内容だっただけに外回り替わりは好材料。母系の配合もこのコースに合っているし今回巻き返す。
▲マイネグラティアはさすがマイネル軍団と唸らせるような完成度の高さ。前走のダリア賞はやや間隔が空いて距離、コースともに向くとは思えなかったが4角11番手から強烈な伸びをみせ2着。マイルだった東京のデビュー戦といいこの時期にあの迫力ある末脚は素晴らしい。イクスキューズの甥という血統背景的に今後は分からないがここは首位争いになる。
マーブルカテドラルはチューリップ賞を勝ったヘルスウォールの仔で半兄アサクサダンディがNZT3着、叔母のサラトガビューティもデイリー杯3歳ステークス2着のように仕上がりには定評のある一族。ダイワメジャー×エリシオだと切れ不足の心配はあるが例年のような高速馬場ではないし見せ場はあるはず。
以下はフジキセキ×コジーンでマイルはぴったりのイスラボニータ。調教の良さが実戦と結び付けば差はない。チーフベアハートは04年1着マイネルレコルトと10年2着マイネルラクリマを送っておりマイネルメリエンダも有力の一頭には加えておきたい。
ダリア賞1着のマキャヴィティは母方がStorm Cat×Alydarの配合で芝のマイルだと甘くなりそうな印象。ダウトレス(父プリサイスエンド)ピークトラム(父チチカステナンゴ)はダート色が強いのであって掲示板だろう。