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2013/09/01 15:35
新潟記念
サマー2000シリーズは最終戦を待たずして、函館記念→札幌記念を連勝したトウケイヘイローで王者は確定している。例年なら各陣営の火花が飛び交うも今年は頭数も落ち着き穏やかなもの。函館記念の時「面白いのはサマー2000シリーズの歴代7頭のチャンピオンはいずれも札幌記念は不出走だった事。そして4頭が最終戦の新潟記念でVを決めている事」としたり顔で綴ったのが嘘みたいだ。フラグ回収乙の夏である。
新顔もちらほらいるが基本的にはG3レベルで四苦八苦する馬たちの争いだけあって◎トレイルブレイザーの能力が二歩は抜けている。京都記念、AR共和国杯を勝ち、11年ジャパンC4着、海外経験も豊富でアメリカに渡った昨秋はBCターフで見せ場たっぷりの4着に健闘し、香港ヴァーズ6着もある。
惨敗に終わったドバイ遠征帰りだった七夕賞はさすがに状態ひと息が伝えられていたが2着。これが格の差だろう。強い相手に挑戦し、しかもそれは国内に留まらない。この苦境を幾度となく乗り越え、荒波に揉まれ続けた“昆布ホース”は味がでるのだ。こういうプロフィールの持ち主が立て直してくれば負ける予想は立てにくい。
ゼンノロブロイは平均点種牡馬だと言った。だからG1には手が届かないだろう(ましてトレイルブレイザーはMr. Prospectorの強いクロスを持っている)しかしG2までならミスター優等生の出番。この中間は坂路で11本と本数を重ね、直前も遅れはしたが確実に良化を窺わせる力強い脚取り。秋の最優秀助演賞へここから再始動だ。
5歳カルドブレッサ(父ジャングルポケット)が相手筆頭。前走の日本海Sはいつでも抜け出せるような絶好の手応えで道中進み、直線は馬場の真ん中を通って内から追い縋ったエーシングングン以下を寄せ付けない完勝。日経新春杯4着の素質馬がようやく本格化してきた。小回りだと2000mはやや忙しいが新潟外回りなら心配なし。久々を叩いて状態も上昇しており上位必至。
ファタモルガーナはディープインパクトのステイヤーというイメージだが祖母デンコウセッカは1800mのスイートピーSを勝っているし叔母はききょうS(1400m)を勝ったマイネブリッツだから決してスタミナ一本槍ではない。むしろ問題は気の悪さにあるがここは直線が長いだけに追い込みに徹せば一発があってもいい。
ダコールはもはや安定の善戦マンで4、5番手の抑えが定位置の馬になった。勝ちはないが大崩れもない扱いづらいタイプ。極端な馬場悪化は避けられそうだし力は出せる。
昨年4着のエクスペディションは調教の動きと実戦が結び付くだけに良馬場の坂路で4F53秒6は不満に映るので連下まで。ニューダイナスティは1600万を2勝している馬だから先々楽しみだが母系がRobertoとDanzigの構成だから本質的には小回りや急坂向き今回は時期尚早か。「51キロ」で有力候補にもなっているブリッジクライムだが父ゼンノロブロイだから牡馬相手の格上挑戦で功を立てるような甲斐性はない。