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2013/09/27 23:00
シリウスS
秋の大きな舞台を見据える実力馬も出走しているがハンデ重賞だから既にタイトルを重ねている確固たる軸は見当たらない。ただ目標に向けて賞金加算が求められる馬も多く、昨年の覇者ナイスミーチューは実戦派にも関らず坂路で4F52秒2の好時計、ハートビートソングも併走馬を楽々交し4F51.1-1F12.1をマーク、休養明けだがむしろ春よりも上向いている感じ、北海道帰りのグランドシチーも態勢は整えており、いずれも仕上げてきた印象。
3歳馬のサトノプリンシパル(レパードS2着)ケイアイレオーネ(レパードS3着)にも勢いがある。古馬も悪くはないが昨年ホッコータルマエが急激に力をつけたように3歳馬の成長、そして「53キロ」のハンデが魅力的に映る。なかでも安定した先行力があるサトノプリンシパルに注目したい。
デビュー2戦目で初勝利を挙げたダートでは以降[3-1-1-1]の成績で崩れたのは2番手に控えた昇竜S(10着)だけ。レパードSは注文をつけてハナに立つと前半3F35秒7-5F61秒0と緩みないペースで飛ばし、直線粘り込みを図ったところを好位にいたインカンテーションには捕まったが3着以下は寄せ付けず2着を確保。
そのインカンテーションにも2走前の御嶽特別では影も踏ませていないから決して力負けではなく展開的なアヤと考えるのが妥当だ。当時の勝ちタイム「1分50秒6」※良馬場は同開催スタッドジェルランのジュライSとコンマ1秒差でベルシャザールの白川郷S「1分50秒9」を凌いでいる。
元々馬格はあったが前走時は12キロ増と夏を越して一段と逞しくビルドアップした姿に進化。優良な手駒を多く抱える矢作厩舎とあって調教でガンジス、タイセイレジェンド、ヘニーハウンドらオープン馬と度々併せてきたがこの中間はグランプリボスとの併せ馬。馬也の相手に一杯でもクビ差遅れと貫禄を見せつけられたが【6F79.4-5F64.3-4F50.1-3F36.8-1F12.9】は文句なしで目下の充実度を顕著に示している。
初距離になるが父Bernardiniは米G1・プリークネスS(ダ9.5F)や米G1・トラヴァーズS(ダ10F)米G1・ジョッキークラブゴールドC(ダ10F)など中距離で活躍した名馬で母系もNureyev×オジジアンなら問題なく守備範囲。Seattle Slewの系統だけに距離云々よりむしろ揉まれずスムーズに自分の世界を作る事が好走条件だ。
当面の強敵はハートビートソング。目黒記念2着や青葉賞3着の芝実績馬がダートに転向していよいよ軌道に乗ってきた。アンタレスSは一枚上のホッコータルマエ、ニホンピロアワーズに完敗したがしっかり3着に食い込んでおり今回のメンバー構成なら当然互角以上の計算。57キロも心配ないし、芝スタートで行き脚がつきやすいのも有利に働く。
伏兵はマルカプレジオ。平安Sは好枠を利して理想的なポジションで流れに乗りながら直線は全く歯が立たず。それでも重賞初挑戦で骨っぽい相手に0秒8差(6着)なら後々に繋がってくるはず。阪神はスタート直後に挟まれて競馬にならなかった仁川S(8着)を除けばパーフェクト連対している得意コース。54キロを味方にすれば侮れない存在だ。
グラッツィアはラジオ日本賞で待望のオープン勝ち。マーチS4着やみやこS5着の実績からすれば遅すぎたくらいでG3なら十分通用する素材。昨年は大外枠から押して先行した影響で折り合いを欠いて失速したが今年は絶好の最内枠を生かして上位争いに持ち込みたい。
ナイスミーチューは道中内で溜めて直線も馬群を捌いて来られる器用な差し馬。昨年のシリウスSや仁川Sは見事ハマったがアンタレスSは外枠から内に入れるために下げた分3着争いが精一杯だったので13番枠だと不発も有り得る。
ケイアイレオーネは1800mの前走でも最後伸び悩んだ所を見ると急坂のある2000mは長い。11年3着、12年4着のフサイチセブンやクラシカルノヴァまでが一応連の押さえ。