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2013/10/06 08:00
京都大賞典
天皇賞(春)で指摘した弱点を露呈したゴールドシップだが5着はさすがに負け過ぎで想定の範囲外だった。出鞭をくれて、好位圧倒の横綱相撲をとった宝塚記念を考えれば「走る気の欠如」は敗戦の弁として、あながち間違っていないのかもしれない。そういう意味で敵は己。
注目の秋始動戦は心身ともに充実一途。内に秘める闘志を隠しきれない。抑えきれない手応えで登坂し【4F51.1-3F37.6-2F25.1-1F12.8】一杯に追われる僚馬ジャスタウェイを尻目に、馬の行く気に任せて悠々と先着。一層白さを増した馬体を躍動させた。4歳秋。底なしの成長力が完成形態にまた一歩近づけた。
まともなら不動の軸。ただ立ちはだかるのは相手関係より天皇賞の悪夢を喚起させるような京都の馬場。デイリー杯2歳Sは前半3F33秒9-4F45秒7のHペースを3番手から抜け出したホウライアキコが1分33秒2のレコード。逃げたアグネスドリームも大きく止まっていなかったから相当良好な状態だ。戦法にもよるが12番枠発走のゴールドシップにとっては試練。
芦毛の金船にひと泡吹かせるとすればやはりシンプルに経済コースを回って来られる馬だろう。そして結果次第では挑戦者が主役にとって代わる可能性を秘めるようなポテンシャルを持った馬がいい。遅れてきた大器アンコイルド(4歳)に期待したい。
昨秋から始まった快進撃を跳ね返された春を糧に、再び軌道に乗った夏。仕上がりひと息だった巴賞は後方待機のまま見せ場なく8着に凡走したがひと叩きされた函館記念は先行策に転じ、鮮やかな変わり身で2着。前半5F58秒8の速い流れに対応し、後続の追い上げを凌いだのは価値がある。
相手が強化された札幌記念もG1馬ロゴタイプと隊列を組むかたちで道中を進み、4角手前あたりではやや手応えを失ったと思いきや直線バテずにもう一度伸び返して3着。前との着差は極端な重馬場の影響で巧拙がはっきりしただけの事。純粋な能力比較なら五分以上の力。
久しぶりに戻ってきた中央場所での王道G2は真価が問われる一戦になる。確かにレベルは更に数段上がるが他馬との比較以上にアンコイルド自身の伸びシロを忘れてはいけない。短期放牧から帰厩して日は浅いが坂路とコースを併用し入念に乗り込まれ直前は【4F51.8-3F38.5-2F25.7-1F13.2】自己ベストを1秒も更新する好タイムを記録。状態面は文句なし。
2400mは未知の距離となるが牝系に英愛ダービー馬のジェネラスや英オークスを勝ったImagineがいて祖母の全姉は鉄の女トリプティク(G19勝)日本でもステイヤーズS2着のエルノヴァや青葉賞馬のカーネギーダイアンが活躍しており距離の不安は優秀な血統背景で一掃。同世代の大物を倒し、来るG1戦線の目玉に相応しい千両役者の誕生だ。
うまくハナを主張して、展開がハマれば京都外回りで度々起きる逃げ残りもある4歳ニューダイナスティが単穴。アドマイヤラクティはもうひと追い欲しい感じだが冬場の重賞や天皇賞(春)4着を見れば中長距離では実力安定。4角で馬群はばらけるだろうしインに拘って差せば上位に肉薄する。
あとは新潟記念がよもやの惨敗だったトレイルブレイザー。その前走は結局敗因不明(渋った馬場に嫌気が差した?)だが京都の良馬場で一応見直し。目黒記念で0秒4差4着のヒットザターゲットが大穴。近況からするとローカル重賞に回るのは惜しい存在。ラチぴったりなら一発十分だ。