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2013/12/22 12:00
ホープフルS
ジャングルポケットは牡馬3頭、牝馬3頭、合計6頭のG1馬を輩出しているが牡馬で“新馬勝ち”した馬はいない。一方の牝馬も新馬を勝ったのは1頭のみ。この種牡馬の特徴や性質をよく表している。まわりくどい話はやめて、それぞれ新馬戦と初勝利時の条件と着順を書き出してみる。
トーセンジョーダン 京都新馬(芝2000m)6着→2戦目・福島未勝利(芝2000m)1着
オウケンブルースリ 福島未勝利(芝2000m)2着→3戦目・中京未勝利(芝2000m)1着
ジャガーメイル 中山未勝利(芝2000m)1着
トールポピー 阪神新馬(芝1800m)2着→2戦目・京都未勝利(芝2000m)1着
アヴェンチュラ 阪神新馬(芝1600m)1着
クィーンスプマンテ 阪神新馬(芝1800m)3着→2戦目・福島未勝利(芝2000m)1着
ジャングルポケットは札幌で新馬勝ちし、札幌2歳ステークスも連勝したが産駒は叩き良化の熟成型の方が出世する傾向にある。新馬をあっさりパスして順風満帆に進んだフサイチホウオーやアプリコットフィズ、ダイワファルコンが尻すぼみに終わっているのだから不思議だ。そしてジャングルポケット最大の売りは格負けしない当たりの強さ。
トーセンジョーダンは未勝利勝ちから葉牡丹賞、ホープフルSまで3連勝。天皇賞(秋)を制した時も札幌記念からの連勝だった。オウケンブルースリも3歳夏に3連勝し、秋に神戸新聞杯3着→菊花賞1着。ジャガーメイルも本格化は遅めだったが1000万から3連勝しアルゼンチン共和国杯2着→香港ヴァーズ3着の急成長。
トールポピーは牡馬相手の黄菊賞は2着ながら阪神JFを制覇。秋華賞に間に合った全妹アヴェンチュラも準オープン→クイーンSを連勝した状態でG1を迎えていた。上記の馬たちとはニュアンスが少し異なるがクィーンスプマンテは準オープンの身で北海道のオープン特別を圧勝し、京都大賞典大敗からエリザベス女王杯で大穴を演出している。
将来的にもしかするかもしれない候補が2頭いるが今回は◎タルトオポムに期待する。新馬戦(新潟芝2000m)の前半5F65秒0は稍重とはいえかなりのスロー。向正面あたりからエンジンを掛けて捲って行ったが上がり3F12.7-11.8-11.8の正味2Fの競馬では先行勢も止まらない。時計も厳しかったが唯一にして最大の救いは勝ったキングズオブザサンが葉牡丹賞を勝ったこと。
2戦目の福島(芝2000m)は一転して前半5F59秒3の淀みない流れになり、上がり4F11.8-11.9-12.0-12.4の持久力勝負になったがタルトオポムにとってはお誂え向きの展開で一丁上がり。ゴール前の混戦を断てる勝負根性といい脚を持続させられる力はまさにジャングルポケット産駒の真骨頂。
2000m「1分59秒9」は2歳レコード。福島は開催通して異常な高速馬場だったから鵜呑みにはできないが同じ舞台でトーセンジョーダンが「2分02秒7」クィーンスプマンテが「2分01秒7」オウケンブルースリはクビ差2着だったが「2分03秒5」馬場差などあるから並列には見られないが益々面白くなってきた。
サンデーサイレンス産駒の母の半弟がリザーブカード。祖母のディナータイムがLyphard[3×3]のマイラーでその半妹ピクニックムードが短距離馬、その仔がマイルで4勝しているドリームバスケットだからマイラーっぽい家系だがこの父であればPerfect Pigeonから派生する牝系にいるゴールデンフェザントやベッラレイア寄りの距離適性に託したい。
激走の後だが追い切りは美Wで一杯に追われて【5F68.3-4F52.6-3F38.9-1F12.9】そもそもこの馬に目をつけたのがこの好調教だったくらいだから不安はない。ローカル中心に騎乗してきた横山和生は夏に同日のオープン特別連勝するなど今年は39勝を挙げ、ブレイクしたシーズンだった。管理する尾形和幸調教師も今年度デビューながら9勝し、カラダレジェンドで重賞まで優勝し波に乗っている。新進気鋭のコンビにピッタリなホープフルSである。