万葉Ｓ

前走が江坂特別７着(1000万)のラブラドライトが１番人気。格下ゆえのハンデ50キロがおかしな現象を生んでいる。これと人気を分けるタニノエポレットは昨年の２着馬でハンデも据え置き。こちらの方が買いの手を明確に打ち出しやすいがまるで進歩なく年だけ重ねたのはいただけない。前走は準オープンのオリオンＳ４着だ。

１２歳にはなったが前走別定のステイヤーズＳで３着したトウカイトリックが順当に走ってくれれば、このレースで頭を悩ましたり、振り回される必要はないが過去２勝している条件とはいえ京都はどうも相性が良くない。とくに切れ味勝負になると分が悪く昨年のように後方で尽きて大敗のケースもあるから難しい。

キングカメハメハ×サンデーサイレンスのラブラドライトは叔父にＪＣＤを勝ったアロンダイト、半姉が秋華賞に出走したモルガナイト、近親にはジャパンＣ３着のエスプリデュノールがいる血統。父系のMill Reefと母系のRivermanの両ナスキロで叔父とは異なった芝向きの柔らかさがある。前走は休み明けのせいか中途半端な先行だったがこのメンバーで2番枠ならハナだろうし平坦でこの恵量なら持ち味全開だろう。妙味はまるでないが他との比較でこれを中心とした。

隣のグッドカフェも1000万の身で格上挑戦なので50キロ。中距離で差しても先行しても煮え切らない辺りがステイヤーを匂わせる。半兄ホーマンアラシ(父ダンスインザダーク)は2000mで４勝。母父Theatricalは父としてエリザベス女王杯を制し、有馬記念でナリタブライアンの２着したヒシアマゾンやアルゼンチン共和国杯のタイキエルドラドを輩出するなど潤沢なスタミナを伝えている。この馬も長丁場で一変がある。

最内のスノーストームもラブラドライト、グッドカフェと同じクラスだが何故か49キロ。グッドラックハンデの１２着が原因と思われるがこれにしても０秒７差。磐梯山特別は０秒１差３着だし50キロ勢との1キロ差が生じるほど実力に開きはない。バレークイーンにトニービン→サンデーサイレンスのリンカーンはスタミナ志向が強く天皇賞春２着や有馬記念２、３着の成績を残した。サンデー×ミスプロ×Buckpasserの黄金配合でもあるし未知の距離での才能開花も。

ダンスインザダーク産駒のタニノエポレットはベタなところ。タニノギムレットの甥だがジェネラスを挟んだ分だけスタミナには特化したがスピードや瞬発力を失った感じ。緩みない流れで持久力戦にでもなればこの馬とトウカイトリックだろうがそんな展開はまずないから一応準オープン所属として格下にどの程度迫れるかだろう。