723件のひとこと日記があります。
2014/03/01 00:00
アーリントンC
暦は3月。6月1日の日本ダービーまでちょうど3か月の計算になる。トライアルで熱戦の火蓋が切り落とされると、あっという間にクラシックが幕を開ける。個人的にはスプリングSと阪神大賞典の週に春の訪れもいよいよという気になってくる。そしてクラシック戦線の渦中にある陣営も当然目の色が変わってくる時期。
先週のセントポーリア賞では確勝を期したクラリティシチーに騎乗した某T騎手が唖然呆然、まさにぐうの音もないほどのボーンヘッドをぶちかましていた(これはいちファンとして本当に情けなかった)がこの先は今までよりずっと一戦の重みが増してくる。ハナ、クビ差の泣き、笑いがクラシック出走を懸けた賞金に容赦なく跳ね返ってくる。
3歳牡馬収得賞金順※2/24終了時点
【5550】イスラボニータ
【4400】アジアエクスプレス
【3000】トーセンスターダム
【2750】ミッキーアイル
【2500】プレイアンドリアル
【2300】ショウナンアチーヴ
【2200】カラダレジェンド
【2000】ワンアンドオンリー
【1850】マイネルディアベル
【1850】トゥザワールド
【1800】エキマエ
【1650】ウインフルブルーム
【1650】キングズオブザサン
【1650】バンドワゴン
【1650】ベルキャニオン
路線の大まかな流れや中心を把握する意味で書き出したが権利や回避なども絡んでくるから現時点ではほんの参考程度。過去10年における皐月賞の最低ボーダー平均は【1145万】最もボーダーが高かったのは04年【1750万】低かったのは4回あった【900万】これが日本ダービーだと最低ボーダー平均は【1675万】最高は09年【2400万】最低は10年【900万】になる。
ロジユニヴァース世代(09年)は皐月賞こそ最低水準の900万で出走可能だったがダービーではボーダーが一気に上昇したし、タレント揃いだったエイシンフラッシュ世代(10年)は皐月賞1200万に対してダービーは900万組(抽選)の出走が叶った。つまり必ずしも数字で世代レベルは図れないということだがディープインパクトやオルフェーヴルなど不動に近い存在がいるとボーダーは下がり、逆に評価が割れているとボーダーは上がるという推察はできる。
ちなみに昨年の日本ダービーは決定順17位だった1150万のフラムドグロワールとアクションスターが仲良くゲートイン。皐月賞も900万で抽選を突破したクリノヒマラヤオーが出走しているように両レースとも賞金ボーダーは低水準。昨年はこの時点で裏街道を駆けていたキズナの一強を暗示していたのかもしれない。
今年は前述した平均のボーダーに近い数字で収まるのではないかと予想している(逃げの意味で無難な線をついているのではない)突出した馬こそいないが上位の層はソコソコ厚くトライアルでも順当に優等生な答えを弾き出してきそうな印象を受ける。モデルケースとしてはディープブリランテ世代(12年)の感じか。
こういう世代は早いうちから自然と棲み分けが進むもの。春の目標をNHKマイルと明言しているミッキーアイルはカレンブラックヒルとタイプが似ている。ひいらぎ賞で朝日杯FSを上回る好時計を叩き出したスピード満点の走りを距離克服のために潰してしまうのは惜しいだけにこの英断は実を結ぶ確率が高いだろう。
シンザン記念が[4F47.9-11.3-11.0-11.8]=「1分33秒8」去年のエーシントップ「1分34秒3」と比較しても奥があるのは間違いない。溜め斬れするディープのマイラーなので控えればもっと楽だと思うが気性面に課題がある馬。開幕週のG3では器が違うかもしれないが現状のままだと東京のマイルは絶対的ではない。
ミッキーアイルの印を無理に下げる必要もないがあくまで東京1600m向きを展望するとアドマイヤメテオは大注目の好素材。縦長の展開を中団から徐々に進出し、ゴール前で差し切った新馬の内容が秀逸。[4F47.2-11.8-11.7-11.6]=「1分33秒8」はシンザン記念と同タイム。
2着馬はその後に連勝し桜花賞候補にもなっているヤマノフェアリー。この馬が加速ラップで抜け出しているところを捕らえきっているのだ。実況は直線の伸びを「ジリジリ」と表現しているがとんでもなく的外れな形容。レース自体は地味に映るが中身は非常に濃く、栄光への道筋は立ったといっても過言ではない。
サンデーサイレンス産駒の母ジェダイトは忘れな草賞を勝ち、オークスでも6着するなど春のクラシック戦線を賑わせた馬でSly Polaを礎とする世界的名牝系出身(ソレミア、Authorized、Makfiなど)ミッキーアイルに迫り、大逆転のシナリオまで描ける背景だ。