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2014/03/15 14:00
アネモネS・(ポラリスS)
アネモネSが桜花賞トライアルとして施行開始となったのが1991年のことで当レースをステップに桜を咲かせたのは以降3頭(95年ワンダーパヒューム、96年ファイトガリバー、02年アローキャリー)ただ02年を境に08年ソーマジックの3着が本番での最高成績だからもう10年以上も連の資格すら失われ機能停止寸前である。
阪神1600mがおむすび型の特殊コースだった時代は紛れも起きやすく、中山マイルとの関連性も少しは主張できたが今や阪神マイルが本格派御用達の王道コースに育った一方で中山マイルはG1を移設せざるを得ないようなお荷物コースと煙たがられるように対照的な立場となっている。2歳重賞を乱立させる暇があるならばフラワーCをトライアルに昇格させるなど策を講じていくべきである。
例年通りの低調な争いと思いきやアルテミスS優勝馬で阪神JF5着のマーブルカテドラルが始動戦に選んできた。この実績馬を物差しとすれば桜花賞に向けて一応のランクを表明できる。ただしマーブルカテドラル陣営も賞金は抱えているだけに仕上がり途上を宣言するなどトーンは上がらない。このレースにどこまでの価値がもたらされるかは不透明だ。
本番はともかく時計の掛かる中山が適条件と思わせる伏兵ウエスタンメルシーを狙ってみたい。通算7戦1勝で唯一の勝利も新潟のダート1200mという毒にも薬にもならない平凡な戦歴の持ち主だが久々の芝だった2走前の春菜賞(7着)が意識的に控える競馬を試しての追い込みで重馬場ながら上がり最速33秒8の末脚を発揮し新味。
連闘で臨んだ前回の500万戦は良馬場で更に決め手の効力を増し、上がり3ハロン33秒4を計時。2着に負けはしたが良血の素質馬サトノルパンが一枚上で相手が悪かった印象。後方追走から直線入り口でうまく外に持ち出されるとほぼ持ったままの勢いで鋭伸した姿は見所十分。芝への適性と脚質転換による能力再考の必要がある。
父のブラックホークは自身が中山ではスプリンターズS優勝を含め6戦4勝3着2回と複勝圏を外さなかったようにRoberto系の母父Silver Hawkから中山向きの機動力を存分に受け継いでいた。横山典弘マジックと評されたラストランの安田記念も[前半4F45.8-上がり3F12.3-11.6-12.0]でズブズブの前崩れ決着だったのがブラックホークの特性を示していた。
数少ない活躍産駒であるチェレブリタの京都牝馬Sは稍重だったし、クーヴェルチュールも洋芝のキーンランドC、重のアイビスSD3着など時計の速い勝負よりも持久力が問われる展開や上がりの掛かる競馬を好んでいる。ただでさえ時計を要している中山に週中の雨が残ればウエスタンメルシーには追い風。内で脚を溜めて一か八かの直線強襲に賭けたい。
同開催のフェアリーS「1分36秒3」をコンマ3秒凌ぐ好タイムで菜の花賞を逃げ切ったカウニスクッカ(父マンハッタンカフェ)もマーブルカテドラル以外1勝馬の手薄な組み合わせなら好戦必至。母父Monarchosはケンタッキーダービーとフロリダダービーを勝った名馬でRobertoやBuckpasserなどパワー型の配合だけにスピードより馬力優先の舞台に向いている。
ニシノミチシルベは近2走が不満もアルテミスSでマーブルカテドラルと0秒2差(3着)サフラン賞ではフォーエバーモアと0秒2差(2着)と比較からすれば上位争いでも不思議はない。あまり人気はないがディープスカイ産駒のスカイランナーはディープブリランテやバブルガムフェローと同牝系。血統的に芝適性を否定する理由もないし一発の可能性を考えたい。
西のメイン【ポラリスS】は冗談抜きにシンガリ人気のサクラシャイニーから入る手もあるがオープンでは連対経験がないだけにちょっと自重して△一番手まで。差し追い込み馬に注目が集まりそうなら視線は自然と前に行く馬でありたい。一連の成績から峠を越した感も否めないが実力はあるトウショウカズンを狙いたい。
昨年の東京スプリントから先行すら出来ず敗退するレースが続き精彩を欠いていたが半年ぶりとなった大和Sでは道中2番手、すばるSでも好位集団を形成するなど徐々に良化しつつあるのが窺える。
一週前の坂路でマルカプレジオ(仁川S3着)との併せ馬に馬也で先着し、今週は一杯に追われて【4F51.5-3F38.2-2F2.1-1F12.9】良かった頃の力強さと粘りがほぼ戻ったとみていい。
阪神1400mは12年ギャラクシーS2着や13年ポラリスS3着など[1-1-1-2]で相性のいいコース。叩き3戦目も[2-0-1-0]と好走条件は揃ったし、あとは和田竜二の積極的な競馬に任せたい。